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雲
あぁ
草っ原のうえで
きみを待った日々だよ
果てしない青空に
飛行機雲はにじんで
消えていったよ
もしも魔法がつかえたら
雲を自由につくりたい
きみとふたりで
草のうえに寝転んで
あ、あれは
ほら、それはって
なにに見えるか訊いてみたいよ
たとえばそれが
わた菓子だったり
ドーナツだったりして
ちょっとお腹すいたかもって
笑いあってね
それがたぶん
とんでもなく愛おしい時間に
なるような気がしていて
ねぇ、もう
ずっと好きさ
あの雲はいまから
あたし色に染まるから