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詩集「カンテリアン」  作者: 維酉
なんにも
30/36

カーボン

黄色い線をなぞるよう

あたしはいつでもそんなふう

あたりまえのことを

あたりまえだって言い張る

人生ずっと損してる気分


大切なこと

あたしの目で追えるとか

ありえそうにないんだよ

瞬間時速がすさまじい

刹那であたしを追い抜くビート

文明のすみっこで

いつも泣いていたよ

今日も泣いていた……


腹が立ったって

ナイフを握る気力もないな

死にたくなったって

セックスしたいとは思わないし

黄色い線をなぞるよう

暴力なんざくそくらえだ

人間なんてそんなもんだ


言葉で歯向かってくるのなら

こっちも言葉でねじふせてみたい

あたしのココロ 浮き彫りにして

途方もないカーボン。

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