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恋する細胞
きみの香りに惑う
横顔はまるで万華鏡だよ
たくさんのおもいがかき乱されて
病みつきになってしまいそうさ
何気ないことばにのせて
届くといいね
この奥底のざわめきが
服の下で
身体がゆっくり熱を持つ
ゆるりとした細胞が
暴れたがるようだよ
ほんとうの恋は
ふと気づかないうちに
あたしの肩を叩くものだね
白く 青く
はかなくあって
このこころは知られない
いつの時代だって
だれかのきもちは悟れないように
きみもきっと
気づかないままでいるから
あたしはいつも
きみを見ているかもしれないね
そうでもないかもしれない
わからないけれど
細胞はもっと
きみという磁石に引っ張られるのだろうね




