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異世界へ

疲れないようにしながら書いていきます。

まだ書き方が安定しませんね。

「何なんだ、このメールは。」


魔法使い救済委員会ってなんだよ。

なんで俺が童貞って知ってるんだよ。

あれかな、スパムで大量に流したメールの一つで

たまたま俺の誕生日にこのメールが届いたってわけか。

このリンクを辿ると有料サイトのページに行きつくっていうありきたりのパターンかな。


「それにしても絶妙なタイミングだな・・・」

10分以内に決断しろってことか。


二度とこの世界には戻ることは叶いません。


この文だけが気にかかる。

どういう意味だろう。有料サイトへの登録にしては脅かしすぎだろ。

とりあえず一服しながら幾つかのパターンを考える。


1.有料サイトへの入り口

これが一番考えられる。

その場合はパソコンをリンクを切ればいいわけだし、何かの攻撃を受けてもいいようにいくつかブロッキングソフトを立ち上げておくことにする。


2.俺の情報を知りえた誰かからの嫌がらせ

2番目に考えられることだな。

この場合は嫌がらせだから何かのグロ画像を見せられて終わりだろう。

10年のニート&ネット住人だった俺にはどんなグロ画像だろうと耐性はついている。まぁ飯はしばらく飯は食えなくなるぐらいのグロ画像であれば可愛いと思えるぐらいの耐性だが。


3.魔法使い救済委員会というものが実在して、本当に異世界へ旅立つ。

いやいやいやいやいや。

ないだろ、常識的に考えて。

ないない。これはない。

そう言いながらもパソコン上の見られてはいけないファイルはすべてパスワードがかかった秘密フォルダへ移動しておく慎重さは忘れない。


さて。移動してみるか。

軽い気持ちでリンクをクリックする。


その瞬間、目の前が真っ白になる。



「・・・・ん、え?」

10年間見慣れた部屋が真っ白な部屋に切り替わっていた。

6畳ほどの正方形の部屋には机とパソコンだけが置いてあった。

「えーと?あれ?」

頭の中が整理できずに、ただただ呆然と部屋を見渡していた。

段々と頭自体は落ち着いてきたが、胸はバクバクと鼓動を感じるほど緊張していた。


現実感がない部屋だったが、見慣れたパソコンと自分の鼓動がこれはリアルだと告げているようだった。

とりあえずパソコンのウィンドウを確認してみることにした。


『異世界へ入る前に』

長々とした説明文が書かれていた。

ゲームの説明書などはあまり読まない方だが、展開についていけない俺は食い入るようにその文章を解読した。

内容を簡単にまとめると、この世界で童貞を捨てられないなら異世界で捨てちゃいなよ、やっちゃいなよ、YOU。って感じ。


次のページへ飛ぶと今度は『世界選択』とあった。

いくつかの項目があり、それぞれラジオボタンで選択できるようだった。

狩猟の世界、動物の世界、古代の世界、近未来の世界、宇宙戦争の世界、神々の世界、剣と魔法の世界・・・

剣と魔法の世界、1択だろ。


次は『種族選択』

人間、エルフ、ドワーフ、魔族、神族、妖精族、全種族。

これは複数選択可能らしい。

うーん、魔族はどうなんだろう。でも魔族って言ったら巨乳のねーちゃんが思いつくのは俺だけか?

とりあえ全種族で問題でいいや。


『世界情勢』

これは何だろう。

世界平和から世界危機までの7段階で設定できるようだ。

あまり平和でも面白くないんじゃないだろうか。

だったら世界危機よりの設定4でいいか。


この後も

『世界密度』、『文明レベル』、『モンスター種別』など多くの選択項目があったが、

かなりうんざりしていた。


『プレイヤー初期設定』

おお、これこれ。そうだよな、自分の設定もできるだろうと考えていたが、やっと該当の項目になりテンションが再度上がってきた。

チートレベルにして世界を満喫しようと考えていた俺だが、設定ポイントなるものが表示されていることに気付いた。

設定ポイント99。

これはラジオボタンとプルダウンで設定していくようで、ポイント1につき1つ設定できるようだ。

体力、知力、素早さ、標準的な自分の能力設定があり

1から99まで設定できるようだった。

どうせレベルとか上がったら最終的には変わらんだろ。

ここはスルーで。


武器設定、防具設定、アクセサリ設定

これらは設定1から5までの5段階まで設定できるみたいだ。

どうしようかな。

モンスターとか出るなら武器5にしよう。

武器5にチェックするとカオスと表示された。

5につけたら16ポイント減った。

2進数的に増加していく仕組みか。。。

防具は後から固めればいいから初期装備で。ポイント余ったら入れよう。

アクセサリは多分いろいろ付加価値があるだろうから4あたりで。

8ポイント消費して森羅万象の指輪と表示。


属性設定

火、風、水、土、光、闇の6属性から複数選択可能。

なんだろう、とりあえず4属性にチェックしておこう。

8ポイント消費と。


経験値設定

2倍、4倍、8倍、16倍、32倍、64倍の5段階。

これはチート過ぎるだろう。

まあ64倍で。


ジョブ設定

これも1から5の設定項目しかないから複数ジョブ選択できるってことか。

ジョブ毎にユニークスキルがあると思うから複数ジョブはつけておきたいな。

迷いなく5で。


ここまで64ポイント消費したから後は35ポイントか。


呪文設定

空間移動呪文、蘇生呪文

ここに表示されるってことはかなりレアな呪文なのだろうか。

とりあえず2ポイント消費して呪文は入手しておく。

と思ったが1つ選択で2ポイント消費するみたいだから4ポイントか。

基準がよくわからん。


スキル設定

エンカウント増加、エンカウント回避、値引き30%、値上げ30%、詠唱省略、多言語自動翻訳

また微妙なスキルだな。

でも異世界に行って言葉通じなかったら怖いし、翻訳と詠唱省略だけはチェックをつけておく。


召喚設定

ドラゴン、精霊、悪魔、天使

一緒に戦うのか、それとも補助してくれるのか。

4属性を選択してるから精霊にしておくか。あ、でもこれ16ポイントも消費するのか。

あと1ポイントしかないな。


他にも種族設定やら初期資産設定などいくつか存在していたが、1ポイントしかないのでスルー。

まあデフォルトでも問題ないものばっかりだからスルーした。


最後に1ポイントで引けるプレゼント機能があったので、それに割り振ることにした。

プレゼント機能ってなんだよ。

プレゼント機能の部分をクリックすると、

ページが切り替わって商店街で見るようなガラガラのくじが表示された。

こういうのでティッシュ以外当たったことないんだよなー俺。


ガラガラと勢いよく回ったくじからは、金色の玉が排出されてドラ○エとかで演出されるような大仰なファンファーレが鳴った。

微妙なファンファーレだったが、商品が何か期待はする。

特賞『スキル:服従の瞳』

ん?いいスキルなのか?これ。

まぁ特賞だし、かなりのスキルだよね。

ポイント選択であった微妙なスキルに比べれば・・・。


ようやくキャラ設定も終了し、次のページに進むことにした。


『異世界へ』


お疲れ様です。

これから異世界へ突入します。

ゲーム感覚に捉えている方がいらっしゃるのであれば、それは間違いです。

今までいた世界よりも危険であり、また今までよりもつらい人生が待っているかもしれません。

ですが、今までの人生をリセットして新しい世界で人生を歩むチャンスがあるでしょう。

チャンスを掴むか、これまでと同様につらい人生を歩むかはあなた次第です。

どうぞ、今後の飛躍を期待申し上げます。


                                   魔法使い救済委員会



「・・・もちろん。そのつもりだよ」

俺は大きく息を吸い込むと、『異世界へ進む』と書いてあるボタンを力強く押した。

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