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第九章8 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第3試合】5/両チームの劣等感2

 【芳一】のブログでの発言から自分達の弱さを知った両チーム。

 だが、自分達を弱いと認められると言うことは弱くはない。

 ほとんどの者が自分の弱さを認められず、誤魔化す中、この両チームは自分達が弱者だと認めた。

 そして、【芳一】の様にはなれないが、【芳一】とは別の角度で強くなろうと決めたのだ。

 【ヌル(NUR)チーム】は団結の力、チームワークを磨こうと思った。

 【華刻嬢(げこくじょう)チーム】は女性チームだが、群れるのではなく、それぞれ孤高を貫く事で女としての弱さを克服しようと考えた。

 一方はチーム同士【絆】を深め、一方は自分を貫き【孤独】に耐える道を選んだ。

 同じ、【芳一】の【記事】を見たが反応は真逆に近い。

 やはり受け取り方が人によって異なるのである。

 だが、【芳一】がそれを聞いたら恐らく肯定的にとらえるのではないだろうか?

 なぜならば、別々のチームの考えが同じなら、大したことないチームだと思うが、それぞれの道を選び、それを目指しているのだから、それも与えられたものではなく、【芳一】という【強者】を見て、自分達がどうするかをそれぞれのチームが決めたからである。

 【芳一】からしてみればどちらの選択もそれぞれ【正解】を見つけ出したと言うだろう。

 【芳一】の【ライフワーク作品】/【フィクション・レジェンド】は同じ事はしないをテーマにしている。

 つまり、【フィクション・レジェンド】のオマージュは【フィクション・レジェンド】そっくりの物語では無いという事になる。

 例えば、【赤、青、黄色】だったものを【緑、黒、白】に変えたり、全く違うニュアンスの要素を展開させてはじめて【フィクション・レジェンド】のオマージュたり得るのである。

 そっくりなものは単なる【劣化コピー】。

 【フィクション・レジェンド】の魂を受け継ぐ【物語】ではない。

 違った事を常に表現していく。

 それが、【フィクション・レジェンド】という作品を通した【芳一イズム】というものである。

 【想像力】や【発想力】などでは【芳一】よりも遙かに劣るかも知れないが、この両チームは【芳一】の魂、【芳一イズム】を継承しているチームと言えるのかも知れない。

 断言しよう。

 この両チームは【芳一】と同じ分野、ジャンルでは弱者、弱小チームかも知れない。

 だが、別のベクトルの強さをそれぞれ見つけ、それで、【覇権】を目指したのがこの両チームという事になる。

 絶対的な【劣等感】を強さに・・・

 結果、この両チームは、【覇権】を狙う資格を持って【選ばれし者】として、【覇王杯/オーバーロード・カップ】に参戦しているのである。

 次の戦いに備えて、お互い力を温存して次の勝負に賭けるというのもこの両チームが生き残るための立派な戦術である。

 強者が必ず勝つと決まっている訳ではない。

 弱者は弱者なりの戦い方があるという事である。

 こうしてバトル方式は決まった。

 後はお互いのチームでどの【作品】を出すかの相談タイムと言うことになる。

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