第九章77 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第4試合】37/【イレギュラー・バトル】3
【時空系】の異能を自在に使える様になる【超チートアイテム】/【時空玉】の欠片をそれぞれ手にしている【ならず存在】40名に対して、【神宮姉妹チーム】からは【植田 千晃】、【ノア・ファーヴルチーム】からはオランダ人女性【ラッヒェル・カウペル】がそれぞれ20名ずつ、どの様に排除するかを実際の勝敗には影響しない勝負をしようと言うことになった。
これを運動会に例えるなら、勝敗には影響がない【応援合戦】の様なものである。
勝ち負けには影響ないが、どっちがイケてるチームかを決める様な勝負となる。
担当する【ターゲット】は20名ずつ。
それらを如何に自分達のしたことが愚かでみっともない事だと自覚させて、この神聖な場から御退出願うか?
それを答うバトルとなる。
レギュラーとなる【神宮姉妹チーム】の24作、【ノア・ファーヴルチーム】の13作をそのまま使ったのでは、恥であると考えた【千晃】と【ラッヒェル】は即興で考えた【使い捨て】同然の【世界観】の【キャラクター】と同期して倒すことにした。
【千晃】は、【美彩】の考えた【クオリティー・セクレタリー】の【二次創作作品】となる【かゆいところに手が届く孫の手秘書さんの絵日記】と言う【ギャグ作品】を即興で作って、【背暮 多理】と言うキャラクターと同期した。
【ギャグ作品】は【シリアス作品】の【世界観】をぶちこわす【力】を持っていると言う設定で、本家の【クオリティー・セクレタリー】をちょっと小馬鹿にした様な作風だが、その登場キャラクターの【多理】は非常にユーモラスなキャラクターとして描いており、それと同期した【千晃/多理】は、20名の【ならず存在】達をバカにした様に対応した。
まるで、【道化師】が観客をからかっている様な光景に笑いがこみ上げてきて【神宮姉妹チーム】のメンバーは大爆笑だった。
【ならず存在】達はバカにされた事が悔しくて向きになったが、【チート能力】も【ギャグ展開】の前には無力だった。
一方、【ラッヒェル】の方も負けては居なかった。
即興で、【絶対論破】と言う【作品】を作りその中で【フィン・フィナーレ】と言うキャラクターと同期した。
このキャラクターは相手を【論破】する事で相手の【異能】を全て無効化させる力を持つ。
【正論】を巧みに組み合わせた【毒舌攻撃】の前に、理不尽が服を着てきた様な【ならず存在】が言葉では反論出来ず、【時空系】の【異能】は無効化されて行ったのだった。
こっちはとことんまでの【シリアス展開重視】である。
結局、【ならず存在】達は出オチ展開で、そのまま全員、退場処分となった。
【ギャグ】と【シリアス】。
ベクトルの違う倒し方をしたのでこの試合は無効試合となった。
そもそもこれは【イレギュラー・バトル】なので初めから無かった事にするのがお互い納得の行く結果ということになった。
この様に、色んな展開が起きている【覇王杯/オーバーロード・カップ第1回戦/第4試合】なのだが、この後も様々な名勝負が繰り広げられる事になる。
だが、残念ながらお時間の様だ。
この戦いの結末もご想像にお任せするとして、【神宮姉妹チーム】対【ノア・ファーヴルチーム】の戦いのリポートを終了するとしよう。
この両チームについて結論だけ言わせていただければ、どちらのチームも【選ばれし者】に選抜されるだけのプライドと実力と精神を持ち合わせたチームメンバーで構成されているという事だけは断言出来る。
通常の作品では【チート】展開でもこのバトルにおいては【チート】展開どころか大した展開にはならない可能性も高い。
それだけ、実力者の集まった神聖な戦いなのである。
戦いはなおも続くが、この第4試合については以上である。




