第九章3 【覇王杯/オーバーロード・カップ/裏側】3/【隼人】の女難2
【大門 隼人】は逆恨みから【後藤 隆一】の呪いを受けている。
【隆一】は、お騒がせ人間【佐竹 花緒】を女体化させて、【隼人】に言い寄らせ、【芳一】の姪、【唯野 詩遊】と破局させようとしていた。
だが、【隼人】にとってみれば、【詩遊】への【愛】を試される試練となる。
【花緒】の誘惑にどれだけ耐えられるか?
それが問われる試練となる。
【花緒】は、
「私・・・貴女の事・・・」
と言い寄る。
【隼人】は、
「な、何が【私】やねん、自分、【僕】と言うてたやないけ。
今更、色仕掛けが通用すると思うなよ」
と突っぱねる。
だが、
「触って・・・この胸の膨らみは本物だよ・・・
私・・・女になったの・・・」
と言った。
「何が女になったやねん・・・騙されんぞ俺は」
「酷い・・・そんな事、言うなんて・・・
私・・・」
「もみしだいたろか、われっ」
と言うと横で見ていた【詩遊】が、
「ちょっと待って・・・私に触らせて、【隼人】は駄目よ」
と言って割って入った。
そして、膨らみを確認すると、
「信じられないけど・・・どうやら、本当の様よ。
作り物じゃない・・・本物のおっぱいだわ・・・」
と言って、【花緒】に降りかかった不幸を察知した。
これから、【詩遊】と【隼人】と【花緒】が【隆一】の仕掛けた【逆恨みの女難系の呪い】に挑む事になるが、これはその序章となる。
残念ながらこの作品でははしょることになるが、3人は【芳一】の手も借りる事が出来ないため、主に3人だけでこの【呪い】に挑む事になる。
【花緒】の【呪い】は移るのである。
【隼人】と【詩遊】に縁のある人間達が次々と【異性化】し、【隼人】と【詩遊】に異性としてアプローチをしていくと言う【呪い】である。
そのため、【詩遊】は【男難】、【隼人】は【女難】を受けて行く。
この【呪い】の恐ろしい所は、【男女関係】の感覚がズレていくと言う事である。
同性が異性となる事で、異性に対しては思わなかった親しみを何となく感じてくる事があり、それが恋愛感情かも知れないと錯覚しやすいのである。
仲の良かった友達がフィーリングの合う異性に見えてくるのである。
そんな感じで次々と同性の知り合いが異性化して軽くパニックになる出来事があり、最終的に【祓い師】に【呪い】を祓ってもらい、【隆一】に呪いが返るまでの【ラブパニック】の光景の紹介はまた別の機会にと言う事にさせてもらう。
この物語は【芳一】達が中心の物語。
【隼人】達は残念ながら、部外者という事になるのだから。
それでは、そろそろ本題に戻ろうではないか。