第零話 挨拶をかねてスピリチュアルな家系の話 ★
最近暑くなってきて夏到来の予感を感じるとともに、怖い話が恋しくなる今日このごろ。
夏といえば、怖い話!
私は怖い話が好きだ。
特に創作より、実録怪談集がいい。
誰かが実際に経験した恐怖体験を聞き出して、本にしたやつだ。
なぜ怖い話が好きなのか?
それはずばり、怪異は一番身近なファンタジーだからだと思う。
誰しも一度は、今生きているこの世界とは別の世界を夢見たことがあるはず。
そしてある日突然、自分だけがその世界とつながることができて、非日常が始まる──な〜んて厨二病を発症したことが、あるはず。
……ありますよね?
…………ないですかね?
………………え、私だけだったりする?(恥)
ま、まあ、それはさておき……。
ホラーな世界というのは実際にありそうでなさそうで、やっぱりあるかも!?
みたいなところが身近なファンタジーとしての魅力がある。
私も実録怪談集を読んでいる時は「ひえー!」と怖がりつつも、読み終えれば「ま、私にはこんな怖いこと、起きないし」と現実に戻る。
私は占いも好きだし、スピリチュアルなんて言葉も好きだけど、私にはオーラなんて見えないし、パワーストーンも見た目は綺麗だけど特別な力を感じるかというと……よく分からん。
だから私は怪談とかスピリチュアルな世界とは無縁だと思っていた。
──ついふた月前までは。
そもそもとして。
これまで生きてきて不思議な体験をした事はないのか、というと……。
実は、ある。
しかも一回じゃなくて、何回も。
それは、もしかしたらスピリチュアルな存在の仕業かもしれないけど、ただの見間違えとか聞き間違えとか、はたまた偶然かもしれないし……。
と、曖昧なままにしてきた体験たちだ。
それらはノーカンだろうというわけで、私は霊感なんてほぼゼロだろうと思っていた。
でも二ヶ月ほど前、美容師さんとホラーな話で盛り上がった時にそれらの体験を少し話したところ、気づいてしまった。
私の不思議体験、多すぎんか? と。
思い返せば、私にとってスピリチュアルな世界は、小さな頃から身近だった。
なぜなら、母方の祖父がそういう職業だったからだ。
正式な職業名はなんていうんだろ……。
母や親戚はみんな「祈祷師」と呼んでいる。
あとは拝み屋さんとか?
昔で言う狐憑きをおさめたり、あとは商売繁盛を祈ったり、色んなことをする。
そういえば今ではけっこう有名になったとあるホテルグループは、その昔、経営不振でおじいちゃんに祈祷をお願いしにきたらしい。
そしてその後、経営が上手くいったものだから、そのホテルはおじいちゃんのツテでタダで泊まれたんだとか……。
古い話だから、さすがにもう泊まれないだろうなぁ。
祈祷師はおじいちゃんで三代目だった。
この祈祷師の次代への継ぎ方がまた特殊で、スピリチュアル感満載だ。
基本的に長男が継ぐ。
そしてその人に霊感なんかなくて、たとえ後を継ぎたくないと思ってても、ある日突然、強制的にその能力が引き継がれてしまう。
おじいちゃんの後を継いだ伯父さんの話によると、ある日急に死んだ人(しかもグロい)が見えるようになって、幽霊への耐性をつけさせられるらしい。
さらにはどういう仕組みか、目の前にお経が浮かび上がって、覚えさせられるんだとか。
強制祈祷師化って感じ?
しかも普通に仕事してる時でもお構いなしに、それらは起こる。
いやぁ、不思議な話だ。
話を聞く分にはワクワクして楽しい!
自分の身に降りかかったら、めちゃ怖いけど。
なんでこんな特殊な家系なのかというと、それは初代の祈祷師になったご先祖様に由来するのだけど……。
話が長くなるし、どこまで書いていいのかよく分からないから今日はこの辺で。
とにかくこんななので、母方の親戚にはちょっと感じやすい人が多かった。
そして私もそんな影響を受けたのか?
実は小さな頃、小学校に入る前の可愛らしい幼女時代は色んなものが見えていた。
大人になるにつれて見えなくなって、霊感も無くなったと思ってるけど、実は今でもたまに不思議な体験をしている。
次回からそんな不思議な話を載せていこうと思う。
怖くない、むしろ和むような話もあれば、二度と体験したくないゾワッとする不気味な話もある。
でも私の好きな実録怪談集並に怖い話は、少ししかない……はず。
てか、たくさんあったら怖くて泣いちゃう!
最後に。
今回こんなエッセイをなろうに投稿しようと思ったのは、第一に、過去の体験を思い出していたら、意外と忘れていたエピソードが多かったから。
せっかくの貴重な体験なんだから、本当に記憶から消えてしまう前にどこかに記録しておきたいなぁと。
そしてもう一つ。
私が遭遇した不思議な存在のうちのいくらかは、自分たちのことを色んな人に知ってもらいたいと思ってる気がしたからだ。
スピリチュアルな世界でよく言われてるけど「こういう存在が本当にいるの?」と意識を向けるだけで、向こうからコンタクトが取りやすくなるらしい。
つまり、より多くの人とコンタクトを取りたいと思ってるんじゃないかなぁ?
まあ、私の気のせいかもしれないし、第一これを読んでくれる奇特な方がどれだけいるんだって話だが……。
でももしこれを読んで「自分もこんな体験をした」とか「もっと怖い体験談あるで!」って方がいらしたら、感想で教えていただけると、ホラー好きな私がめちゃ喜びます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
書き溜めがあるのでしばらくは高頻度で更新し、それ以降は不定期になる予定です。
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