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9/9

リアル

なんか今すぐゲームをするのはやめておいた方がよさそう。


それより、一つ気になったことがある。

それは、実は私可愛いんじゃないの?ということ。


だってゲーム内のクララは、私のリアルの顔と変わらないんだよ?

背とか胸とかは違っても、顔は同じ。


つまり私は、リアルでも天使じゃないのかっていうこと。

気になった私は、クララと同じ感じのメイクをし、普段は着ないお洒落な服を着て、近くの大型商業施設に行くことにした。普段は眼鏡に前髪で隠れている目も、コンタクトにして前髪も分けておいた。

私が本当に天使なら、ナンパぐらいされると思うんだっ!





現実見ました。

すみません、調子乗りました。


いや、視線は感じるんだよ?

でも誰からも話しかけられない!

これってつまり、


『あいつブスのくせにメイクして、似合わない服着てやがるよ。』


っていう視線って事でしょ!


多分、クララにはシレーヌの卵の効果があるんだよ。

きっと、声だけじゃなくて容姿にも魅了効果があるんだよ、間違いない!


私、もう帰る!




「あっ。」



「…えっ。」



帰ろうと思って出口に向かったら、ちょうど正面からクラスの同級生の女子グループが歩いてきた。

ちょ、その『えっ』って反応やめてよ!そんなに私ブサイクですか!?



「あっ、えっと…こんにちは。」



私は今すぐ消えたい気持ちに苛まれながらも、一応挨拶した。

無視したら感じ悪いもんね。



「こ、こんにちは。」



『ねぇ、こんな美人知ってる?』



『いや、知らないよ!』



『私も知らないよ?』



『じゃあなんで話しかけてきたの?』



『わかんない。』



なんか、グループの人達がこそこそ話している。

え、めっちゃ怖い。



「さ、さようなら!」



私はそう言って、さっさと家に帰ることにした。

もうしらね!一生前髪で顔を隠しておいてやる!



私は家に着いてすぐにゲームにログインした。

きっと、私の世界はこっちなんだ!

現実の私は可愛いわけないんだ!

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