ニンゲン世界
「それでは、すぐに行ってもらう。最初の1ヶ月の家賃4万円と必要な物は揃えておいた。あとはお前の力でこれからやって行くんだ。」
そう兄ミカエルに言われた。
その時ルシファーはイッカゲツヤチンヨンマンエンと言う聞いた事もない言葉を言われたが気にもしていなかったそれよりもこれから始まる生活で頭がいっぱいでそれどころじゃなかった。
ルシファーとプラドの二人は出発の準備をし、ミカエルのもとに向かった。
ニンゲン世界への扉が開き目の前に眩しい光に包まれ二人はニンゲンが暮らしている世界へと旅立つ。
目を冷ます二人そこには小さい箱の中に二人は横たわっているプラドは先に目が冷めていたようで二人のいる小さいな箱の中から辺りを見ていた。
「ようやく目が覚めたか?」
そうプラドに言われて、返事をするルシファー。
ルシファーも辺りを見渡してここがニンゲンの世界だと理解して辺りを見渡すと今まで見た事ないような物が置かれていた。
薄い平らな物に、四角く大きい2つの扉のある箱にまだまだある。
そしてプラドの方を見てこれからニンゲン生活で暮らして行くかを決めようとした時にある事に気付く。
「プラド!お前翼や角はどうした?!」
そこでルシファーも自分の背中に黒い色の翼や頭の角がない事に気付きこれなら空を飛んだり力をうまく使えない事に驚いた。
あまり驚かないプラドに戸惑っているルシファー。
近くの扉の部分へ向かい、外に出る二人、扉を開けるとそこには建物が多く並んでいた。
驚いた表情で辺りを見渡すと地の国いたニンゲンが至る所にいた。
なぜ、あんな衣を羽織っているのか、ニンゲンは裸体で生活していない。
プラドの表情を見ても驚いていない事にまた驚いた。
プラドはむしろいつも通りだった。
「おいプラドお前はなぜさっきから初めて見る景色なのにそんなに驚いていないんだ?お前ニンゲンの世界にきた事あるんじゃないのか?」
今までの疑問を投げかけるとと、やっぱりプラドはニンゲン世界に少しだけいたことがわかった。
なぜ黙っていたのか聞くルシファーにプラドは、以前地の国に来るニンゲンはどういった者たちなのかを気になり、ミカエルに頼んで来ていたらしい。
このニンゲン世界で少しだけ学び使う言葉などを学んでいた。
戸惑うルシファーだったが、プラドがこの世界に来ているでのあればプラドに何でも聞き、楽に生活して行くかを聞こうと思ったので驚きもあったが そこまで深くは考えてなかった。
衣の事を聞くと、ここニンゲン世界では衣ではなく、洋服と言うらしい。
地の国、天の国ではニンゲン世界で自分の一生を全うし、そのどちらかの国へ行くのか管理委員会によって決められる。
全うした者は生涯を全うした姿で送られ皆が衣を纏う事は無くなる。
今まであった疑問をプラドに聞いた。
二人が横たわっていた所は家と言う物で普段ニンゲン達は一人で暮らしていたり、家族で暮らしていたり家の大きさも様々で地の国でも宮殿ではなく、ニンゲン世界では家と言う事もあると。
薄く平らな物はテレビという者でまるでそこに誰かいるみたいにそれが映像で映ると言うことらしい。
地の国ではそう言った技術があまり必要ないので、魔力を使える者達はテレパシーなどで遠くの地の国の悪魔達は連絡をとりあっていた。
四角く二つ扉のある物は冷蔵庫と言う物で食料を食材に見合った温度で保管する物であると言う事。
地の国と天の国では例外もあるが、食べると言うことがあまり必要ではないので、毎日食べるニンゲンにおどろいていた。
それよりも大事なことがあるとプラドは言った。
このニンゲン世界ではお金と言う物があり、そのお金が無ければ家を持つ事も、洋服を買ったり遊んだりする事もできない。
お金とはニンゲン世界で働き、それに見合った報酬でお金の金額に差があると言う事。
もちろん地の国でお金と言う概念は存在しない。
ある程度ニンゲン世界の事を外で話しながらプラドから聞き、お金の話を聞いて頭を抱え、楽をして生きたいルシファーにとっては頭を抱える事態だった。