いざニンゲン世界
地の国では変わりない日々が続いており、死んだものたちが火に焼かれまた熱い窯の中で煮られるそんなおびただしい声が続いている。
「もうやめてくれーー」
腹の底から精一杯の声であげる地獄に落ちた囚人たちの禍々しい声で地獄の1日が始まる。
黒い翼をたたみ、髪はボサボサの寝癖混じりのルシファーが地の国の小さい宮殿の寝室でまだ寝ていた。
「ルシファーー!!」
紫色の髪を綺麗になびかせ歩いてくる男は俺の側近の悪魔の一人プラドだ。
天の国から通達がきているとの事でその手紙の中には至急天の国まで来て欲しいと書いてあった、急いで支度をし、黒い翼をはためかせて天の国へ登るルシファーとプラドの二人。
「また兄ちゃんからの呼び出しかよ、、」
憂鬱そうな顔で頭を抱えながら天の国へと向かうルシファー
それもそのはずでルシファーの兄である大天使のミカエルは天の国を父である、ダッドから受け継ぎ天の国を統括している天使だからだ。
地の国を統括するように頼まれたルシファーはなかなか統括する事ができずに兄から急かされていた。
地の国にも派閥があり、それぞれ虎視眈々とルシファーを貶めたいと狙う者も多くいる
天の国までは、とても近く翼で上昇し登って行けば地の国の者でも呼び出しがあればすぐに行く事ができる。
「ここにはあまり来たくないよな・・・・プラド」
ルシファーは兄であるミカエルが苦手でため息混じりの声で言った。
「俺もここに来るのは苦手だ・・・ってお前のせいだろ!!さっさとお前が統括しないからだろういつまでたってもだらだらしているからだ」
側近の一人のルシファーの幼馴染であり、ルシファーの友人でもある。
天の国へと到着した二人は近く天の国受付で、受付を済ませ天の国の宮殿へと案内されて兄のミカエルの元へと向かう大きな扉を開けて中にはいると中には白い翼に白く透き通る長い髪で容姿端麗な一人の天使がそこにいた。
「よく来たなルシファー。待ってたぞ」
その天使こそが兄のミカエルで微笑みを浮かべながら話かけて来たのがミカエルだ。
ルシファーとプラドの二人は軽くお辞儀をしミカエルの話を聞いた
「今日お前を呼んだのはなかなか地の国を統括できないお前に地の国を離れて別の世界で修行をさせたいと思ったからだ。」
二人は唖然とした顔で兄ミカエルの顔見た。
「待ってよ。兄ちゃんどういう事?」
確かに俺はだらだらと地の国で生活していたルシファーは地の国を統括するという事後回しにしていて遊び回っていた
そんなルシファーに呆れた兄ミカエルは弟のルシファーをニンゲンの世界に送り修行をさせるとう言う事だった。
ルシファーは小さい頃から兄ミカエルに甘えて生活しており、そんなルシファーを見かねたミカエルが地の国を統一させると言う事であったがなかなか統一しないルシファーに呆れていた。
そんなルシファーだからか地の国の者たちの中でルシファー良く思ってないのも多くいる。
ルシファー今の地の国の生活をとても満足に過ごしており、できればそんな面倒臭い事は絶対にしたくない、どうやってあの生活をてばなさないようにするかで頭の中で必死に考えていた。
「プラドお前はどう思う?小さい頃からずっと一緒にいたお前なら分かるだろう・・ルシファーにはやる気が足りないと」
プラド見つめて話すミカエル。
プラドもルシファーには手を焼いており、困ってるプラドだがルシファーの友人でもある為それは可哀想でもあると思った。
「ミカエル。そこにはルシファーと一緒に行ってもいいか?一人で行かせるのはあまりに心配だ」
その時プラドが初めて悪魔でなく、天使に見えた瞬間だった微笑みを浮かべこっそりプラドの方をみるルシファー。
そこでルシファーは考えたプラドも一緒に来てくれるのであれば俺はまたいつものように生活できるんじゃないかと、そしてミカエルもそこまで天使なのだから、悪魔みたいなきつい事をさせないんじゃないかと、そんな風に考えた
「わかったよ!!その世界に行くよ!地の国を統括するために俺頑張る!!!」
何かこいつまたおかしな事を考えているのかっと疑問に思うミカエルとプラドだったが、せっかく面倒臭がりの弟が決意したこともあってか、ルシファーとプラドはニンゲン世界に行く事を決めた。