天使の日
後輩:「……先輩、何ですかその格好?」
先輩:「ふふん!どうだ後輩、似合っているだろう?」
後輩:「そうですね……、馬子にも衣装とはこの事でしょう」
先輩:「そうだろう!可愛いだろう!!もっと私を褒めて―――うん?今なんて言った?」
後輩:「とっても似合ってますよ。それよりそんな衣装どこで手に入れたんですか?」
先輩:「ああ、これは演劇部の部室から借りてきたんだ。今日の題材にピッタリだからな!」
後輩:「今日の題材ですか?」
先輩:「後輩よ……、今日が何の日か、知っているか?」
後輩:「今日ですか?えっと、今日は10月4日ですけど……特に何もなかったと思いますけど?」
先輩:「ちっちっち、まだまだだな後輩。今日は10月4日……、そう!天使の日だ!というわけで、今日の題材は、天使についてだ!」
後輩:「あ~なるほど、だから先輩天使の格好してたんですね」
先輩:「形から入るのも大事だと、私は思うのだよ!」
後輩:「はぁ……、そうですか」
先輩:「さて後輩、天使と言われてイメージするものはなんだ?」
後輩:「そうですね~、光の輪と白い翼でしょうか?」
先輩:「まあ、それが基本的な天使のイメージだな。私の衣装にも光る輪と白い翼がセットになっていた。
……だがしかし、実は聖典には天使に翼があるとは記載されていないのだよ!」
後輩:「あっ、それは知ってますよ。『君主の石棺』ですよね?」
先輩:「よく知ってたな後輩!私なんて昨日wikiで調べて初めて知ったのに」
後輩:「私元々こういう話は好きなんで、よく調べたりしてますよ」
先輩:「ほほう、なら聞こう後輩!後輩は大天使は何人派だ?因みに私は三大天使派だ」
後輩:「私は七大天使派ですね。こっちの方が色々名前が出てきて面白いですよ」
先輩:「確かにそれは一理ある。私はゲームなどで天使の名前を知った口だからな。三大天使、もしくは四大天使の方が馴染みがある気がするな!」
後輩:「先輩その手の名前が出てくる系のゲーム好きですからね」
先輩:「まあな。そういえば、昨日調べて初めて知ったんだが、天使にも階級があるらしいな」
後輩:「天使の階層組織ですね」
先輩:「そうそれだ!でも調べてビックリしたんだが、ゲームだと大天使とかはすごい力を持ってるキャラクターになってるけど、階層組織だと9ある階級の下から2番目だったんだよ!」
後輩:「あー、それは私も最初知った時は驚きましたね」
先輩:「なんか大天使が、一気に大したものじゃなくなった気分になったよ」
後輩:「確か大天使は『下位三隊』の一つで、上には『中位三隊』と『上位三隊』がいますからね」
先輩:「まあ天使の話に関しては諸説あるから正解はないんだろうけど、あのゲームに出てきた神々しい後光を放っていた大天使たちが張りぼての様に見えた気がしたよ……」
後輩:「元気出してくださいよ先輩。それよりも、なんで日本のゲームは大天使に連なる天使の名前が一番有名なんでしょうか?」
先輩:「……それについてはハッキリとは分からないけど、多分大天使たちが人々の前に現れて神と人間を結ぶ役目を持った天使だったから単に知名度が高い、っていうのが理由じゃないかな?」
後輩:「それwikiに書いてましたか?」
先輩:「ううん、調べて私が勝手に考えた推測だよ」
後輩:「……でも、あながち間違ってない気もしますね」
先輩:「だろ?だからこれから私は大天使たちを見るたび、“知名度だけで先行した天使達だ”と思う気持ちが自然に湧いてくるだろうなぁ」
後輩:「でもそうなら、大天使より階級が高いのに知名度が低い他の天使たちが不憫ですね……」
先輩:「それもそうだ。でもな後輩、それよりもっと不憫な者たちがいるぞ?」
後輩:「誰ですか?」
先輩:「一年前に“天使の日”を知ってその日にこれを投稿しようとしたけど、オチが思いつかずに結局一年間出番が無くなった私達だよ……」
後輩:「あ~……、そしてこんなオチになったと……」
先輩:「そういうことだ……」
後輩:「こんなに酷いオチ今まで聞いたことありませんよ……」
先輩:「まったくだ……」
先輩:「本来のオチは、『私が着てる演劇部から無断拝借した天使の衣装を取り返しに来た演劇部の部長に追い回される』だったのに、まさかこんなオチになるとは……」
後輩:「それはそれで酷いオチですね……」
演劇部部長:「コラー!またお前私達の部室から勝手に衣装持ち出したなー!」
先輩:「げっ、何故ここに!?」
演劇部部長:「私はそもそも出番すらなくなったからな、せめて後書きの中だけでも出しゃばらせてもらうわよ!」
先輩:「くそっ、オチが変わったから油断したか!捕まってたまるか!!」
演劇部部長:「待てぇ―ッ!!」
後輩:「……ほんとに酷いオチだった……」
※ ※
はい、というわけでひっそりと更新しました。
言い訳はしません。思いついたら書くというのがこの『かたらえ、閑談部!』のスタンスだったので後悔はしてません。
登場キャラクター達には申し訳なかったと思っていますが、オチが思いつかなかったので仕方ありません!( ー`дー´)キリッ
ではまたいつか、ネタが出来たら更新します!
先輩:「因みに、これ書き終えたの8月9日らしいぞ」
後輩:「私達、待たされすぎでは……?」