常識
ノリと思い付きで書いた!後悔していない!
先輩:「なあ、後輩よ」
後輩:「なんですか先輩?」
先輩:「後輩は、“常識”とは何だと思う?」
後輩:「“常識”ですか?……そうですね、『世間一般で当たり前に該当する事』ですかね……」
先輩:「うん、大体合ってる。正確には、『健全な一般人が共通に持っている、普通の知識や思慮』の事だ」
後輩:「先輩、せめて辞書で意味を暗記してから話を振ってください。辞書を見ながら話してるとバカっぽいですよ?」
先輩:「こら後輩!先輩の事をバカと言うのは止めなさい!」
後輩:「……それで、常識がどうしたんですか?」
先輩:「……無視は人を気付付けるのだぞ、後輩……。まあいい」
後輩:(いいんだ……)
先輩:「この“常識”という言葉だが、実に曖昧なものだと思わないか?」
後輩:「そうですか?」
先輩:「うむ、例えば玄関で靴を脱ぐのは常識だよな?」
後輩:「そうですね」
先輩:「だけど、アメリカやヨーロッパでは家の中でも靴を履いたまま生活してるから、この常識は向こうでは非常識になる」
後輩:「まあ、文化が違いますから、仕方ないんじゃないですか?」
先輩:「そこなんだよ、後輩。最初に言ったが、常識とは『健全な一般人が共通に持っている、普通の知識や思慮』なんだ。文化の違いで変わるものを“常識”に当てはめるのはおかしいと思わないか?」
後輩:「なんだか揚げ足取りな感じが否めませんが、言いたいことは分かります」
先輩:「それと、ネットで一般常識問題がたくさん載っているサイトがあったから問題を解いてみたんだが、半分以上正解できなかった……」
後輩:「……ちなみに、何問ぐらいあったんですか?」
先輩:「大体、300問ぐらいだったかな?」
後輩:「あぁ~……、まあ、先輩は知識が偏っているところがあるので、仕方ないんじゃないですか……?」
先輩:「変なフォローを入れるな、後輩。余計悲しくなる……」
後輩:「なんか、すいません……」
先輩:「とにかく、その時私は自分の常識の無さを思い知った!……が、すぐに常識問題というもの自体がおかしいんじゃないかと思い始めたんだ」
後輩:「と言うと?」
先輩:「常識は曖昧だと言っただろう?私が正解した問題の大半は、私が専攻している教科で習ったことだったんだ!因みに、それ以外の教科の問題はさっぱりだった」
後輩:「つまり、『常識問題は学校で習う問題から出題されている』ということですか?」
先輩:「それが、そうとも言い切れない。問題の中には、学校では習わない知識もあったんだ。つまり、それに興味を持って調べない限り、知る術が無いということだ!?そんなものが常識問題と言えると思うか?」
後輩:「確かにそれは微妙なラインですね」
先輩:「あと、『こんなことも知らないのかよ!常識無いな、お前!(笑)』って、暗に言われてるような気がして、なんかムカついた!」
後輩:「それは自意識過剰では?」
先輩:「そんなことはない!」
後輩:「つまり先輩は、常識問題を解いていてムカついたから、今日の話題をこれにしたんですね?」
先輩:「まあ、そういうことだ」
後輩:「それで結局、先輩が言いたいことを一言で纏めると何ですか?」
先輩:「うん、『“常識”は曖昧だ!曖昧な言葉を気にすることはない!“常識”という言葉を使ってマウントを取ろうとしてくる奴こそ“常識”が無いと知れ!』かな?」
後輩:「……先輩は、『一言』という常識を調べた方がよさそうですね……」
作者の思い付きを、キャラクターに語ってもらいました。
続くかもしれません。
ただし、続くか続かないかは、作者のモチベーション次第です。