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婚約破棄への緩く優しい道のり

作者: 目隠しぬい

初投稿です。大好き婚約破棄ものを自分でも書いてみたくて書きました。拙いかも知れませんがよろしくお願いします。

  私リーフィアはこの国の第一王子のロースドの婚約者です。


 いや、なってしまったと言う方が正しいのかもしれない。


 私の父が王に謁見するのに付いていき王城の庭で遊んでいた私は自分と同い年の男の子を見つけ庭で遊ぶのにも飽きていたので彼を街に連れ出した。

 嫌だと言う男の子を一日中つれ回した。


 その後王城から呼び出しがかかり行ってみるとそこで彼は第一王子であるロースドだと教えられました。


 それを聞いた私は処罰されることを覚悟したがなぜか婚約することとなっていた。


 私は公爵家の娘ではあるが姉がいるため婚約の申し出が来るとしてもそちらに話がいくはずなのに。


 最初は何とも思っていなかったが婚約するにあたりダンスや礼儀作法、裁縫など様々なことを教え込まれることになった。

 

 しかし、その全てが私にとって苦痛以外の何者でもないのです。 私は宮殿でダンスを踊るより、街の祭りで踊るほうが好きだし、マナーに厳しい食事会より街で串焼きを食べるほうが好きなの。

 

  婚約前はそんなことをしていても許されていたが婚約が決まってからは家の中で家庭教師に付きっきりでレッスンを受けるはめになってしまった。

 

 そんな生活もう耐えられなかった私は婚約破棄したいと考えた。


 しかし、私の親は公爵で婚約者は王家なのでこちらから婚約破棄の申し出など出来るはずがない。

 

 そこで私はロースドに嫌われてあっちから婚約破棄をしてくるようにしようと考えた。

 

 そして、私は色々な策を講じたがどれも上手くいかない。


 罵倒をしても自分の欠点を指摘してくれてありがとう。


 虫が嫌いと聞いたからゴキブリ、亀虫、ムカデ様々な虫を投げつけたがお陰で虫嫌いが克服出来たなど言ってくる始末。

 

 ロースドはよほど人がよく人を嫌うということをしないのだろう。

 そのため私は自分が嫌われることは諦めることにした。

 

  次に私が考えたことはロースドが好きな人が出来れば婚約破棄出来るのではないかと考えた。


 私達のような貴族の子弟は10歳になると学園に入ることが義務付けられている。


 そこでロースドが好きな人を見つけてもらおう。

 そう思い入学式を迎えた日に私は彼女を見た。


 この学園は貴族の子弟以外でも成績が良ければ平民でも入学出来るようになっている。


 彼女はマティーと言う名前で平民でありながら首席合格者として入学式で紹介された。

 マティーは美しい黒髪で目も大きく女の私でも美しいと思うほどであった。


 彼女ならロースドにふさわしいとすぐに感じられるほどであった。

 

 なので私は彼女によく話しかけてロースドの良いところを伝えたし、ロースドにも彼女の良いところを紹介した。

 

 マティーは本当に誉める所がたくさんある。


 他の令嬢もそう思ったのかある日彼女は庭の影でたくさんの令嬢に囲まれていた。


 そこに入って彼女を連れ出すのは少し彼女に申し訳なかったのかもしれない。


 なので、その事を謝ったら彼女はむしろ話しかけてくれて、ありがとうと言ってくれた。

 顔も可愛らしくて、性格も良いなんてなんて良い子何だろう。


 今までは私から話しかけていたがその事があってからマティーはよく自分から話しかけてくれるようになった。


 この学園は3年制でありマティーとロースドと私は成績が良かったため一年の頃から生徒会に入っていることもあり自然と話す機会が多く仲良くなっているように見えた。


 そのおかげもあって二人は生徒会でなくても会うようになった。

 

 まあ、いつも間に私が居るのが気がかりであるが……。でも二人の仲は深まっていってるに違いない。


 このまま二人が仲良くなればロースドもマティーも互いのことが好きになるに違いない。


  そんな感じの生活が二年間続き私達は来週には卒業を迎える所まで来ました。


 私はこの二年間でロースドから婚約破棄があってもロースドとマティーに非難が行かず私がされて当たり前と思われるように周りから嫌われる行動も取ってきた。


 その成果で他の令嬢などは私が話しかけると私と話しているのが見られたくないのか恥ずかしそうに私の方を見ずに話す。


 ロースドとマティーも私とあまり話そうとしない。


 最近は彼女とロースドは二人だけで会うことも多くなってきていい傾向である。


 それに遂にこの前、学園の休みの日に王城で彼女とロースドが一緒に王への謁見をしているのを見ることが出来た。


 これはきっと王に婚約破棄の申し出をしているに違いない。

  なので近く婚約破棄が言い渡されるのだろう。


 そしてすぐに一週間が過ぎ卒業式の日を迎えた。


 卒業式は特に問題なく終わり遂に一緒に学園で過ごした友との別れの舞踏会が始まろうとしている。


 私のドレスはロースドが用事してくれたもので、まるで結婚式で着るような立派な白いドレスを身に付けた。


 これがロースドからの餞別の品なのだろう。


 私はロースドがこれから婚約破棄をすることを確信するに至っている。


 なぜなら、この舞踏会は婚約者がいるのならその人と共に入場するのが基本だか、先ほどロースドが「リーフィアすまないが会場に君は少し遅れて入って来てくれ。」

 と言ってくれた。


 きっとロースドとマティーは先に会場にいて私が会場に入いると同時に婚約破棄とロースドとマティーの婚約を宣言するのだろう。


 そして、私はロースドとマティーが会場の中央にいることを想像しながら会場の入り口の扉を開けた。その瞬間、

「「結婚おめでとう!! 」」

 会場中からその言葉が聞こえてきた。

「えっ?」


 そこには確かに会場の中央にロースドがいたがマティーがいない。

 呆然としている私の方にロースドが近づいてきた。


「どうしたんだいリーフィア。」

「あのマティーはどこに?」

「マティーならそこの参列スペースの一番前に居るよ。」

「これはロースド様とマティーの結婚式なのでしょうか。」


 そう言うとロースドだけでなく周りの生徒全員が豆鉄砲を食らったような顔をしていた。


「どうしたら僕がマティーと結婚することになるんだ。」

「私はこの前マティーとロースド様が一緒に王に謁見するのを見ましたがあれは何だったでしょうか?」

「あれは……」

 ロースドが話そうとした時に


「それは私から言わせてもらいます! 」とマティーが声を上げた。

「私は以前他の令嬢の方に嫌がらせを受けていました。そんな時にリーフィア様は私を助けて下さいました。」


 ……どうしよう。私そんなことをした記憶がまったく無いのだけれど。


 もしかして教科書無くしたり、よく水びたしになったりしていたのはいじめられていたからなの。

 ドジで可愛らしいと思ってただけなんだけど……


「それが何でロースド様と一緒に謁見することに? 」

「それは私は卒業したらリーフィア様の側付きと成りたかったのです。

 リーフィア様将来王妃となる方、本来平民の私が成れるはずがないのでロースド様にお願いして王様にお願いしに行っていたのです。」

「ならなぜ最近二人は私を避けていたのですか? 」

「それは僕から説明させてもらおう。」


 そう言って今度はロースドが私の前に進み出た。

「君を避けていたのは君にこの舞踏会での結婚サプライズをバレないためだよ。」

  「そもそもロースドは何故私と婚約しようとしたのですか。」

「君は私達が出会った時のことを覚えていますか。」

「ええ。」

 今でも覚えている。確か嫌がるロースドを無理やり街に連れ出した時のことだろう。

「僕は子供の頃は傲慢だった。自分は将来、王になることを疑わなかったし民が自分を支えるのも当たり前だとおもっていた。」


 おかしい、私が彼と話しているときにそんな傲慢なように見え無かったのだけど。


「そんな時に僕を君が無理やり街に連れ出した時に君が僕に民が居てこその王たりえるということを教えてくれたんだよ。」


 確かに私は連れ出す口実として適当にそんなことを言った気がする。


「でも婚約が決まってからはロースド様に大分失礼なことをしましたし。」

「それも全て君が僕を成長させるためにしてくれたんだろ。」

 今までやって来た事が全て裏目に出てしまっている。


「ですが、私は他の令嬢方々に嫌われています。そんな私が王妃では苦労することが多くなります。」

「君が嫌われている?何を言っているのだい。君はこの学園皆から慕われているじゃないか。」

「そんなわけありません。私はかなり皆に嫌われています。」

「なら周りを見てみたらいい。」


 そう言われ私は周りを見回したが皆私を心配そうに見守っていてそこに不快そうな顔をしている人はいない。


「でも私と話す際に私と顔を合わせず話したくないように感じます。」

「それは皆照れてるんだよ。」

 ロースドのその言葉に周りの人達がうなずく。


「でも私は色々な令嬢の方を運動で負かして馬鹿にしたりしました。」

「その後君はどこが悪かったか優しく教えていたじゃないか」


 確かに負かした令嬢にコツを教えたりしていた。どうしよう。このままだと厳しいお城での生活が始まってしまう。


 何か反論する材料はないかと周りを見回したらそこには今まで共に過ごしてきた学友の笑顔しか無かった。


「さあ、リーフィア僕と結婚してくれますか?」

 そう言ってロースドは手を差し出した。それに私は覚悟を決めて

「はい、喜んで。」と返事をした。

 それと同時に周りか祝福の声がなりやまず続いた。


 その後私は王妃となり色んな人に助けられながら生活をしている。






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― 新着の感想 ―
[一言] 最後は、王太子妃ですね_(:3 」∠)_
[良い点] 最初は、説明の箇所に当たるところで、王子であるロースドに敬称をつけない事に違和感を覚えましたが、話が進むごとに、彼を意識していない事を強調する意味でも、後半では良いアクセントに感じました。…
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