二章1 学校へ行こう
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『おーい、起きろー朝だぞー』
バトの声で俺は朝を迎える。昨日色々あって忘れてたけど、そういや俺って学校通ってるからな。取り敢えず部屋を出て、俺は下へと降りる。
「おはよー」
やる気の無い朝の挨拶をし、食卓につく。父さんはもう仕事に行ったらしく、ここには居なかった。
「おはよ~」
やる気は無いが可愛らしい声でやって来たのは、妹の陽向だ。別に仲良くもないし、悪くもない。お互いたまに話す程度の関係だ。顔が可愛いだけにちょっと残念だ。
朝食を終え、制服に着替え、俺は時間が来るまでテレビでも見ようと電源を押す。するとテレビには記者会見が行われている様子が映っていた。
――『このように、今まで私たちがあなた方の知らないところで、平和を守ってきました』
変な内容の記者会見だな…そう思ったので画面の端を見ると、そこには『スーパーヒーロー協会会長記者会見』の文字があった。
んんんん???おいおいどういうことだ!?でも冷静に考えたらスーパーヒーローの存在公表するんだから記者会見やるのも当たり前か…
「行ってきまーす」、時間が来たので俺は家を出る。そういや授業中にウツロが来たらどうすんだろうな…そんなことを考えながらバス停まで歩く。
俺の通う私立滝ヶ谷高校は、家から駅までバスで10分、そこから電車で15分の所にある。「自律」という言葉を校訓にしており、休み時間にはポ○モンの対戦やカードゲーム、さらにプラモを作っている奴までいる。
しかし、授業中にそんなことすれば没収は免れない。確かに自律心は身に付きそうだが。
そんなことを思っているといつの間にか学校に着いていた。
1-Dと書かれた教室に入り、自分の席に座る。
「おい勇氏、もちろんこのニュース知ってるよな?」
そう問いかけて来たのは、俺のオタク友達の一人の山本だ。
「あぁ、知ってる。スーパーヒーローだっけ?本当にいたんただな」
「そうそう。しかしスーパーヒーローが本当にいたとは驚きだな。記者会見ではいろんなタイプのスーパーヒーローがいるって言ってたけど、魔法少女とかいねーかなー♪」
「にしても勇氏、キャプテン・スカーレットって知ってるか?」
「んんっ!?あっああ。知ってる…」
恐らく俺の顔は今かなり引き吊っている。そりゃそうだ、真紅の大将とは俺のことだからな。山本は今キャプテン・スカーレットが目の前にいるとは夢にも思わないだろうな。
「カッコいいけど、俺たちにはなれっこ無いな」
「だな」
身バレしないように保険をかけておく。まぁ大丈夫だけど。
「おーいお前らー席つけー」
担任の枯山先生がやる気の無い声でHRの開始を告げる。
そこからはいつも通りの学校生活を送っただけだ。学校内はスーパーヒーローの話題で持ちきりだったけど。
学校が終わり、教室で帰りの支度をしていると、腕輪にしてあるレッドサンからいきなり着信音が流れてきた。もちろん俺にしか聞こえない。昨日バトから通信機能があることは教わってるからな。
「何だよバト」
俺はバトに用件を尋ねる。
『君の仲間の件だけど、アテが見つかったよ!だから早く帰ってきてね!』
まさかこんなにも早く見つかるとは…どんな奴か知らないけど、ワクワクするな。無理矢理スーパーヒーローにさせられたけど、意外と楽しくなってきたかもな。
次回、新キャラ登場です!乞うご期待!