二章10 候補者たち
「なぁ、山本。ミッドナイト・スナイパーって知ってるか?」
時は経って現在は高校の昼休み。オタク仲間と共に弁当をつついている時に山本に話を切りだしてみる。しかしスーパーヒーローに詳しい山本でも流石に知らないかもしれない。ミッドナイト・スナイパーが公の場に出るとは考えにくいからな…
「ああ。知ってるぞ」
「マジ?」
おいおい、知ってたのかよ。アイツの情報力は計り知れないな。
「ミッドナイト・スナイパーについて教えてくれないか?」
「すまないな…残念ながら彼の情報はとても少ないんだ…流石の俺も名前とスペック位しか知らないぞ」
ダメか…でもアイツはなんでミッドナイト・スナイパーについて知ってたんだ?普通知らないよな?とりあえず容疑者1人目は山本忠良っと。
「そう言えばな渡辺氏、魔法少女プリティーエンジェルたそがだな…」
「またプリティーエンジェルかよ、俺はギャンブルウィッチ様推しだと何度言ったらわかるんだ?」
「うるさい!巨乳好きの童貞ムッツリめ!」
「何だと!?将来刑務所行きのロリコン野郎!」
「スーパーヒーローはセイントミューズちゃんがさいかわなんじゃ~!」
「杉山は黙ってろ!」
あ~あ。コイツらまた議論始めちゃったよ…
まぁいいや。これで調査に戻れる。
そう思って俺は廊下に出て校内を探索する。
すると購買の前でDQNの喧嘩が勃発していた。
「おいテメェ!俺の女寝取りやがって!」
「はぁ?テメェが俺の貸した金返さねーからだろカス!」
「やんのかテメェ?」
「返り討ちに遇いたいのかアァン!?」
何不毛な話ししてんだコイツら?てかDQNも大変なんだな。
今にも二人共ケガは免れない勢いの喧嘩が始まる時だった。
ピイイィィィィィッ!
甲高い笛の音がありに響く。
そう、彼が、生徒会長がやってきた、
「君たち!喧嘩は止めろ!止めないのなら竹刀でぶっ叩くの刑だ!」
「や、やべぇ。生徒会長だ!」
「おい、確か会長は剣道有段者だぞ!?」
「に、逃げろー!」
DQNが逃げ出すと彼もその場から立ち去った。会長も候補に上がるな…
俺もその場から立ち去ろうとすると、DQNにぶつかってしまった。てかDQN率高いな今日。
「おい!?痛てーなボンクラ!」
「えっ!?あっはい」
まずい、DQNに絡まれた。早くここから立ち去りたいと思っている時だった、
「おい、止めろ」
何か誰かが助けてくれた。ありがとう。
でアイツは一体誰なんだ?
「何だテメェ!?やんのかおい!」
「職員室につき出されてもいいなら」
「ふざけやがって!」
DQNは怒ってパンチしまくるが、全てかわされる。気づいた頃にはDQNは疲れていた。
「お、覚えてろ!」
「俺かわしてただけなんだがな…」
た、助かった。お礼言っとくか。
「あ、ありがとう。助かったよ。お前、名前はなんて言うんだ?」
「名前?魚釣青葉」
可能性は低いがコイツである可能性は無くはない。
今日だけで三人か。明日から尾行でもやるか…
オタクの議論に出てきたヒーローたちはいつか出てきます。いつかはお楽しみ。