二章8 真夜中の狙撃手
「おいお前、死にたくないならこの場から消えろ。死にたいなら戦え」
『フン!挑発のつもりか?いいだろう、死ぬのは貴様の方だッ!』
「覚悟は出来てるんだな、よし、じゃあ殺す」
アイツ、スーパーヒーローらしさ皆無の挑発してんぞ!?スーパーヒーローらしくしろよ!でもあの口ぶり、力があると見て間違いは無さそうだ…
「よっ!」
そういってアイツ、後ろに下がった!?大口叩いといてなんで!?
「レインショット!」
すると雨の如く弾丸が格闘ウツロ(仮)に襲いかかる。
『ぐあっ!?き、貴様!遠距離戦なんて卑怯だぞ!』
「誰が正々堂々と勝負しようって言ったんだ?てか悪者がよくそんなこと言えるな、レインショット!」
『は、話している途中に…もう許さん!やれ!ウーム達!』
なんとアイツ、戦闘員を召喚したぞ!?バトが言ってたのってこの事か…!
「おい!お前!ウーム位ならお前に任せるぞ!」
「あ、ああ!」
とりあえずウームを倒すか…アイツの頼み方が気に入らんが。戦闘員位ならバーニングフィスト一発でいけるか…?
「バーニングフィスト!」
『………ッ!?』
やはり一発でいけた。さぁ、続きと行きますか!
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
俺がウームを全て倒した頃、ミッドナイト・スナイパーは格闘ウツロと交戦中だった。
「ウォーターガン!」
水流が格闘ウツロを襲う。
『ぐぐぐ…!糞!くらえ!マッハフィスト!』
アイツ、一気に詰めよってきた!?
「そうか、お前が望む攻撃を喰らわしてやるよ!アームズチェンジ!ボムハンド!」
すると彼の両腕は流線を描くアーマーに守られる。そしてなんと爆弾を生成した!?
「オラッ!どうだ!?」
『ぬああっ!?糞ッ!何故だッ!?』
「そりゃ簡単だ。お前は射撃攻撃に弱い、ただそれだけだ。お前がコイツにカウンター喰らわした時、接近戦は無いと思った。で、俺が射撃したらあの有り様だ。自分の行動を後悔するんだな!終わりにしようぜ!アームズチェンジ!ナイトマグナム!」
そして銃を構え直す。
「必殺!ジェノサイド・ブラスト!」
さっきとは比べ物にならない威力の弾丸が格闘ウツロを襲う。
『こ、こんなところでぇぇぇぇぇッ!』
ウツロの素体となった痩せぎみの男を近くに寝かせ、俺は青いスーパーヒーローに話しかける。
「おい、お前凄かったぜ!俺の仲間にならないか?」
すると…
「勘違いするな、お前の仲間になる気は無い。だが俺はお前の敵でもない。俺は真夜中の狙撃手、ただそれだけだ。じゃあな…」
「あ、おい!」
ミッドナイト・スナイパーはそのまま去っていった。そして俺はそいつの背中を見ることしかできなかった。
アイツの目的は何だ!?