二章6.5 新たなる戦士
今回は導入回なので短いです。
「フン、このウツロは大した事なかったな」
青いスーパーヒーローはそう呟く。
「しかし最近のウツロの発生量は異常な数だ…これもアイツらが本格的に活動を始めたからなのか…?」
彼は勇や咲也が知らないことを知っている。この発言から唯一分かっていることだ。しかし、アイツらとは一体何なのだろうか?それは彼のみぞ知る。
『お前、もう仲間は作らないのか?』
「お前も分かってるだろ?俺の仲間はアイツらのせいで…だから俺は悲劇を繰り返さないためにも仲間は作らないんだよ…」
彼のサポーターであろうラジコンのような生物に、彼はスカした態度で答える。しかしその
表情はどこか悲しそうでもあり、寂しそうでもある。
『フッ…。昔から変わんないなそういうとこ』
「お前もだよ…」
二人は付き合いの長い友人同士のようなやり取りをしているが、どこか考えがズレ始めているようにも見える。
「俺は仲間だった奴の為にも、皆の為にもアイツらをぶっ倒す!」
『ああ!そうだな!』
「よし!行くか!」
二人の考えはここだけはズレていないようだ。そして二人は闇夜の町を行く。
仲間だった人の為に、皆の為に…