二章4 仲間がいるから
「た、大変です!」
俺はマキシマム・サイキッカーの発言に疑問を抱く。
「ど、どうして大変なんだ?」
「じ、実はアイツの体内のエネルギーが最初に分析した時に比べてかなり増大しているんです!多分大技を出すためのエネルギーを溜めているんだと思います!」
なるほど!だからさっきから攻撃しても反撃して来なかったのか!戦闘中に分析をこなすとはコイツ、できる奴だ。ってか感心してる場合じゃない!大技って喰らったらひとたまりもないやつだろ!?
「来るぞ!構えろ!」
「はい!」
『グオオオオオオォォォォォッ!』
ウツロが雄叫びを上げこっちめがけて走って…来ない!?
なんとウツロは俺たちそっちのけで木や公園の遊具を食べ始めたぞ!?何考えてんだ!?
しかし、公園にあるものほとんどを食べ尽くしたウツロは前より強そうになっていた。
『グオオオオォォアアアァァァァッ!』
パワーアップしたウツロは暴れ始めた。
「ま、まずいです!アイツのステータスがはね上がってます!」
「分かってるぞそれくらい!どうすんだ!?」
「電撃と斬撃が弱点ならそれで攻めるしかないです!」
ウツロの猛攻をしのぎながら、作戦を考えるも、まとまらない。マキシマム・サイキッカーは電撃は使えるが、斬撃は使えない。俺は斬撃は使えるが、電撃と両立できない。
悩む俺にマキシマム・サイキッカーが提案してきた。
「あの、僕の属性攻撃化を、キャプテン・スカーレットさんの斬撃に掛ければいいんじゃないかと思うんですが…」
「そうか!その手があったか!ナイスアイディア!」
俺は個人の攻撃で何とかする事に固執していた。今は仲間がいるんだという事を忘れていた…仲間ってこんなにも頼もしい存在なのか…!
「よし!頼む!」
「はい!属性攻撃化!」
すると俺の剣は電気を帯びた剣になった。
「ブレイブスラッシュ!」
『グアァッ!?』
俺はウツロの攻撃をかいくぐりながら斬撃を連発する。勿論効果はバツグンだ。しかもウツロの攻撃がヒットしそうな時は彼女が念力で攻撃を和らげてくれる。これならいける!
「よし!必殺技でトドメだ!」
「はい!攻撃強化!これでこっちもパワーアップ!決めちゃってください!」
「ああ!必殺!ギガンティック・スラァァッシュ!」
巨大な斬撃が、ウツロを襲う。
『グ、グオオオオオォォォォォォォッ!』
パワーアップした苦手な攻撃に、ウツロはたまらずやられてしまった。
ウツロのいた場所には痩せこけた野良犬が倒れていた。きっと腹が減っていたんだな…
「あ、あの!あっちでお話いいです
かっ!?」
俺が物思いにふけっているとマキシマム・サイキッカーが話しかけてきた。
一体どんな内容だ?