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第五話 ここは……どこだ…………?

こんにちは。五月雨葉月です。


今回、会話シーンの変わりに、三月の心の声を中心にして物語が進んで行きます。


では、今話もよろしくお願いします!

 目が覚めたら、見慣れない部屋に寝かされていた。


(うぅん? なんだここ?)


 そして次の瞬間、目蓋の裏に、目の前に迫り来る巨大なトラックの前面が見えた。


(うゎっ!? …………はあはあ……)


 トラックとぶつかった、とてつもない衝撃を思い出した三月は、恐怖を思い出してぶるりと体を震わせた。

 そして何か重要な事を思いだしたように、ハッ、と辺りを激しく見渡し、そしてがっくりとうなだれた。


(祈……)


 そう。彼は、大切な恋人である祈が隣に居ないことに、心にぽっかりと穴が空いた感覚がしてきた。


(そうか……僕も祈ももう…………)


 大切な恋人を亡くし、もう二度と会えない、という悲しみ。

 祈ともっともっと色々な事をしたかった、という後悔。


 二つの感情に押し潰されそうになった。

 しかし、何よりも祈がそれを望まないことは分かっていたので、頑張って耐えようとする。


(祈が近くに居なくても、僕の心の中にはいつも祈がいてくれる)


 そう思って彼は、これからどうするかを決めようとした。

 しかし、ここで重要な事を思い出した。


(しかしなんで……意識があるんだ? 死んだ筈なのに…………)


 そう。祈について考えていたので、周りが見えなくなっていたのだ。


 改めて三月は、自分が寝ている部屋を軽く見回した。

 しかし、何故か体の反応が鈍い。


(うーん? 体の自由が効かないな……)


 ゆっくりと見回した三月は、その部屋の内装にとても驚いた。


(うわぁ……なんだここ…………内装すごっ! )


 まず目につく物は、黒い柱に支えられ、白のレースのついた華やかな天涯。

 三月が寝かされているベッドらしい。

 そしてベッドの足の方にある板には、よく見ると、何か紋章が彫ってあった。


(馬に乗った……騎士か…………?)


 三月は、議員知識をフル回転させてどこかの国や貴族などの紋章ではないか、記憶の奥底まで探った。

 しかし、何度探しても馬に乗った騎士の紋章に見覚えはない。


(それにしても、壁画すご……天井画も。どこのバッ○ンガム宮殿だここ…………)


 天井や壁には、様々な戦い、風景などがかかれていて、どれも素晴らしいものばかりであった。そして、壁と天井、壁と床などの境目に施された金金金。

 部屋にはとてつもなく高価そうな豪華な家具がいくつもある。

 極め付きはメイド。部屋の隅の方でなにやら掃除のような事をしている。


 ここまで豪華な部屋だと、もうこれはバッキ○ガム宮殿よりすごいとしか言いようがない。

 バッキンガム宮殿には三月自身、観光で一度しか行ったことが無いのだか。


(それにしてもすごい調度品ばかりだ。メイドもいるし、壁画もすごいし、メイドもいるし、それに石造りならば、ここは………………………………………………)


 突然、三月の思考がフリーズした。


 理由は単純。

 三月から見ると、とてつもなく大きな男性が、ベッドに寝かされていた三月を軽々と持ち上げ、なんと赤ちゃんにするようにあやし始めたのだ。


(………………うわっ、うわわわわぁ……)


 しかも、何かを言っているようだが、全く聞き覚えのない言語のため、全然聞き取ることが出来なかった。


 三月は、簡単な会話だけなものを含めれば、日本語、英語、ロシア語、イタリア語、中国語、韓国語の六か国語を喋ることができる。


 日本語、英語は当然として、中国語、韓国語は近隣の国との外交用に、簡単に会話する程度の。

 ロシア語、イタリア語に関しては、全く趣味の影響で、ただ単に嫁艦の母国の言語を喋れないのは、自分の嫁艦に対する冒涜だ! と勝手に決めつけ、習得した結果である。

 さらに、いくつかの言語のクセを理解していて、何を喋っているのかは分からないが、あ、これは何語だな。という程度には理解することが出来る。


 しかしそんな三月でも全く聞いたことがない、初耳の言語だった。


 と、少し考えるのを止めてみた。何語か解読・・する為だ。

 しかし、その試もうとして、止めた。


 すっかり忘れていたが、三月は、三月よりはるかに大きい大男にあやされていたのだった。


 が、気づけばいつの間にか大男が、三月よりはるかに大きな、今度は女性にすり変わりだっこされていたのだった。


(………………………………………………)


 女性は、男性より少し身長が少し低いくらい。二人は何故か王冠を被っていた。


 女性の隣には、さっきの男性が居た。


 さらに、先程見かけたメイドが微笑ましそうにこちらを見ていた。


(なぜだ、なぜだ。僕は成人しているのに……なぜ赤ちゃんに接するように対応してくるんだ? メイドも、親子の遊びを優しく見るような目で見てくるし)


 その謎は、早々に解けることとなった。


 男性が女性から三月を受け取ったかと思うと、歩き出し、鏡の前まで連れていったのだ。女性も付いてくる。


(な、なんだ、いや、なんですかもう止めてください今更鏡見たって仕方がな……………………………………………………)


 三月は、鏡に写った自分であろう人物を見て、絶句し、気を失いそうになった。


 なぜなら、三月が見た、鏡に写っていた自分の姿。









 三月は、可愛らしい、小さな赤ちゃんになっていた。






ここまでお読み頂き、ありがとうございました!


次回はやっと自分の状況を理解した三月が、異世界に驚きまくる回になるはずです。


次話は、4月30日に投稿予定です。


次話以降、基本的に週2回、土日に投稿をするペースで進めていきたいと思っています。


実は、この話を投稿する時点で、PVが200を突破しております!さらになんと、ブクマも頂きました!

ありがとうございます!


これからも頑張って書いていきますので、よろしくお願い致します!


ブクマ、ご感想、ありがとうございます!

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