第四十話 突然の訪問
今回はちょっと短めです。
あの後、僕たちはリリーのお父様である、リーアシュトラーセ侯爵を交えて様々な事を話し合った。
他国に比べ、身分に関係なく平等な事が多いこの国だが、王族に好きな人が居るからと言ってもすぐに結婚が出来る訳ではない。
最も身分が高い王族が結婚する相手ともなると、怪しい所は無いか、王族の伴侶に相応しい人か────等々、様々な事を調べられるそうなのだが、お父様に言って特別に止めてもらった。
しかし、何と言おうとも少なからず調べられる事はほぼ確実な事なので、それは仕方がないのたが、また別の話である。
話を始めてしばらくの時、リリーが少し辛そうになったので、お父様やリーアシュトラーセ侯爵に言って退席させて貰った。
ほとんど自分達では関係のない話であるし、夜も遅く、話せる事は頭がスッキリしている昼間のうちに話したかった。
リリーと二人きりで居られる時間が欲しかった、というのが本音だが、それはまだ言わないでおいた。
ともかく、来たときと同じように、僕の部屋へ手を繋ぎながら戻った僕たちだが、ドアを開けた所で揃って硬直し、驚きを隠せずにいた。
何故なら────
「夜分遅くにごめんなさい。ルイス王子、お会いできて光栄です!」
見知らぬ年上のような、美しいサラサラの銀髪の可愛らしい女の子が部屋にいて、僕たちに微笑んできたからだった。
「あっ、あの、どちら様ですか?」
何とか一瞬のうちに我に返ると、その少女に尋ねた。
「あの、その、すみません、どうしても先に会っておきたくて…………。私、マキと申します。マキ・ユーリア・フォン・ルミナリスです」
「えっ、マキ、それにルミナリス……。という事はまさか…………」
「はい。私が、ルピナス王国の第二王女、マキです」
ここまでお読み頂き、ありがとうございます。
初登場、マキちゃんです!!
銀髪で、おせっかいなお姉さん、という設定です。
詳細は後日、新キャラのまとめとして出す予定ですので、もう少しお待ち下さい!
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