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第三十二話 売り出し

こんばんは。五月雨葉月です。


いやぁ、データの細かな保存って大切ですね(しみじみ)


書き直しは疲れます。

「おーい、ルイス! 」


 夜、仕事を終えたお父様が夕食前に僕を読んだ。


「はい、何ですか? 」

「うん、実はな、今日貴族と商人にあってお前のパラパラ漫画を売り込んでみたんだ。みんな驚いていたよ」

「はい」


 まさかこんなことをしてくれるなんて驚きだ。

 でも、まあ、珍しいからと言ってもそこまでではないだろう。


「でな、大々的に売りだそうという話になった。国内だけでなく、他の国にも」

「はぁ…………はいぃっ!? 」

「だからこれからもどんどん描いてくれていいからな。と言うより、むしろ描いてくれないか? 暇な時でいいから」

「……………本気で言っています? 」


 半眼で疑っているアピールをしながら聞く。

 こう見えてかなり冗談が好きで、家族やお付きの者をからかったりする事がある。


「疑っているか? 」

「はい。もちろん」


 即答すると、お父様は額を手のひらで押さえ、ショックだ~と項垂れる。しかし、数秒で元の真面目な顔に戻る。


「……はぁ、まあ、とにかく本当だ。あの他にもあるんだろう? どんどん描いてくれてかまわないよ」

「まぁ、分かりましたけれど…………あくまで暇な時ですよ? 」

「おう。どんどん描いてくれ。どんどん広めるから」


 まぁ、悪くないかな。

 いずれ漫画やアニメ、イラストを広めたいと思っていた所だし。

 これを契機に、お父様の力を使って一気に広めて貰うのも悪くは無い。


「……分かりました」

「よし、決まりだな! あぁ、儲けた金はどうする? 」

「半分は国に、残りのうちの半分を経費に、残りを恵まれない人々の為に」


 僕の言葉に驚いた顔をするお父様。


「ほう。……大抵の者なら全て自分に、という所だが。関心したぞ。私も見習わねばな」

「別に…………そんな事は」

「いや、自らの利益、欲求を満たすための金を求めすぎて手を汚す者も少なくない。大商人でも貴族でもやっている事が事実だ。しかしルイス、お前は国の事も、国民の事も考えた。良い君主になれるよ」


 実は寄付と言うものは始めてでは無い。


 サークルが一気に大きくなった頃、みーちぇ、うみ、僕、そして祈の四人で相談した事がある。


 祈は正式なサークルメンバーではないが、みんなに溶け込んで楽しい日々を送っていた。


 コミケで壁に配置され、持ち込む量も大体の見当が付き、売り上げが増えてきた頃、僕たちはある話し合いをした。


 ――――税金や経費を除いた売り上げの一部を寄付しないか、と。


 みんな諸手を挙げて賛成した。


 実は知り合いに親を事故で亡くしたという人がいるという、うみ。


 彼女の提案から、売り上げのうちの少しを赤十字やユネスコに寄付しようという事になり、税金や経費に必要な分を除いた一割を寄付することになった。また、イベント参加児にサークルスペースに募金箱をある程度すいてくる午後から設置し、募金をしてくれた方にはオリジナルのポストカードを渡すなどして増やした。


 一割と聞くと少なく思えるかもしれないが、募金等と合わせると年間かなりの額になり、それぞれ赤十字やユネスコに寄付をした。


 そんな事をしていたら赤十字に感謝状をもらった経験もある。


 それを未だに忘れられなかったらしい。


 昔の習慣とは忘れていても、勝手になってしまうものだ。

 今、みーちぇとうみは何をしているだろうか。


 大好きな祈はどこにいるのか。


 気になり出したら止まらなかった。


 今まではわざと思い出さないように心の奥深くに封印していたのに。


 ――思い出したら、泣いてしまうから。

 ――思い出したら、寂しくなってしまうから。

 ――思い出したら、抱きしめたくなってしまうから。


 涙が溢れてくるのをなんとか押さえ、夕食を食べた後、すぐさま部屋に戻ってベットに駆け込んで枕に顔を押し付けた。


「…………くぅっ……ぐすっ。……ぃ。いのりぃ……会いたいよぉ……………………」


 一度決壊した心の堤防からどんどん感情と涙という洪水が溢れだし、僕の心を支配していった。


「絶対に、絶対にまた一緒に楽しく暮らすんだ。絶対にまた祈の暖かさをこの腕で、体で、胸で感じるんだ」


 あることを思い付いた僕は、ゆっくりと起き上がり、濡れた枕を横目に見ながら机に向き合った。


「祈、大好きだ。愛してる」


 神とペンを引き出しから取り出すと、祈の似顔絵を描きはじめた。


 一度ペンを動かすと、まるで魔法の様に腕が動き続ける。

 ――ずっと覚えているよ、とでも言いたげに。


 数時間後。


 完璧な祈の似顔絵…………否、肖像画を僕は見つめ、昔に思いを馳せていた。





作中で寄付の話が出ましたが、これで思い出した事が一つ。


コミケの森林募金、皆さんやりましょう!!


年々額が減ってきています。


参加者一人一人が100円ずつ寄付をすればなんと6000万円も集まるんですよ!!


普段使っている紙に恩返しをしませんか?


というMR出してましたけど落ちたんですよ。はい。


皆さん募金しましょう!!


次回から新しい章に入ろうかな、と思っています。

萌えの普及編はひとまず終わりです。


ちなみにあの後、世界的な大ブームになり、ルイスは忙しい日々が続くという設定になっています。


ご感想、ブクマ、評価ポイント等、ありがとうございます!!


誤字などがありましたら、お気軽に感想フォーム又は活動報告にお願いします!


トップスピードで進めている上、最近スマホの不調でしっかりと書けているか不安なんですよ。一応軽く見てはいますが。


ではでは!


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小説家になろう 勝手にランキングとは、めい様が作成したおよそ45万作品が登録されている、とても大きな非公式ランキングサイトで、作品に設置して読み手の方がクリックする事で点数が入るシステムで────」 「もうっ、また始まった。……良かったら投票してくださいね?」
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