表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モブでいたはずの私が、ただひとりに溺愛されるまで  作者: ChaCha


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

182/209

アイナの日記

今日は、少しだけ落ち着いた一日だった。


船上野外訓練が終わってから、

体も心もずっと緊張していた気がする。

海の匂い、水の冷たさ、命綱の感触。

目を閉じると、まだ波の揺れを思い出す。


それでも――

ちゃんと、学園に帰ってきた。

陸の上で、息ができている。

それだけで、少し救われた。


最近、エルンストとよくベンチで会っている。

あの場所は、不思議だ。

騒がしい学園の中なのに、

そこだけ時間の流れが違うみたいで。


腕を引かれたり、

抱き寄せられたり、

眠ってしまったり。


……無防備すぎる自分に、あとから驚く。


でも、怖くはなかった。

むしろ、安心していた。


それが、いちばん不思議。


ヒロインとエルンストが絡まなくなった。

はっきりそう言えるくらい、見なくなった。


世界が、少しだけ静かになった気がする。

胸の奥に張り付いていたざらざらが、

薄くなったような……そんな感じ。


止まったのかな。

それとも、逸れただけなのかな。


分からない。

でも、今は考えすぎないようにしている。


今日は、エルンストをピクニックに誘った。

学園のお庭で、昼食を一緒に食べるだけ。


それだけなのに、

言葉にする時、すごく勇気がいった。


「ふたりで?」って聞かれて、

「ふたりで」って答えた時、

心臓がうるさかった。


断られなかった。

それだけで、今日は良い日。


明日が楽しみ。

ちゃんと、眠れるといいな。


……ピアス、つけていこうかな。

なくさないように、ちゃんと気をつけて。


今日は、ここまで。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ