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もしもあの日に戻れたら

作者: あやたか
掲載日:2025/10/14

これは主人公を私として表すので、お読みになる際はご注意下さい。

今どうしているんだろうと窓の外を眺めながら考える度に、昔の中学生時代の頃の事を思い出す。

これは中学1年生の最後の春の事。私と世界一の親友、タマ。タマと出会ったのは、小学5年生の時だ。タマとは好みや趣味も似ているので、まるで姉妹の様だった。

この日は早帰り。私は遊びに誘われた。

「ねぇ、今日空いてる?」

「空いてるよ」

「じゃあ3時に里山公園で待ち合わせね」

「うん」

2人はワクワクしながら家に帰る。私は部屋の机にカバンを置いて、ふとカレンダーを見る。

「しまった、今日塾だ。どうしよう」 

連絡できるものもないし、タマの家に行くには時間がかかってしまう。結局、何も伝えずに塾へ行った。

次の日の朝。いつもなら笑顔でおはようと言うタマが、何も言わずに私の所へやって来た。

「昨日、どうして来なかったの?」

「塾がある事忘れてて」

「そんなの、言い訳にならないわよ」

「本当だから」

私はつい怒鳴ってしまった。周りから視線が集まる。だが、視線に関係なく争い続けた。生まれて初めて喧嘩をした。

もうすぐ新学年だと言うのに、私は何であんなに怒鳴ってしまったのだろう。心と頭が後悔の気持ちでいっぱいだった。

修了式が終わると、いつもなら次は何組かな?と話しながら帰る私とタマは、1度も目を合わせずに、無言のまま家に帰った。

あれから、たまとは一切話していない。少し寂しい感じもしたので、新学年になった時に謝ろうと思った。

いよいよ新学年。私はずらりと文字が並ぶクラス表を見た。1組から順番に名前を探すが、タマの名前はどこにもなかった。

「どうして?」

周りの子に聞くと、タマは春休みに引っ越してしまったのだと言う。もう、タマと会えないの?悲しさで涙が溢れた。

仲直りが出来ないまま、別れてしまった。


タマと会えなくなってから10年後。私は近くのスーパーで買い物をしている時だ。

タマに良く似た女性が、スーパーに入って行くのが見えた。あの頃のタマしか見た事がないので、分からない。それでも私は、思い切って女性に話しかけて見た。

「あの、失礼ですが、タマですか?」

女性は私を見つめた。女性は一瞬黙り込むが、嬉しそうに頷いた。私は会えて嬉しくなり、すぐさま謝った。

「タマ、ずっと謝りたかったんだ。あの時は、本当にごめんね」

「私こそ、ごめんね。あんなに怒っちゃって」

2人は笑顔になった。

「ここにいるって事は、戻って来たの?」

「うん。謝りたかったから。これからも仲良くしようね」

「うん」

それから2人は、昔と同じく仲良くなったのだった。

貴方には世界一と呼べる友はいるだろうか。

         完

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