第1001話 熱中症
「ふぅ~暑い・・・・・・大子は夏暑くて、冬寒い茨城では珍しい地だって言うのに、なんでここに隠居城建てちゃうかな・・・・・・」
俺は織田信長が亡くなって一周忌を終えて、袋田大子城に戻った。
「ほら、真琴様、褌一枚姿だと生徒達が怯えますから、麻で作った浴衣くらい羽織ってくださいっとに、いつになっても暑がり寒がりで困ります」
「茶々、そう言ったって暑い物は暑い。あっ、この着物お香炊き込んであるね。良い匂い」
「お初がいたしましたわよ。生徒達の汗の臭い堪能とか言って近づくだろうからって」
「あはははははははははっ、流石にそこまではしないって。それより、ちゃんとみんなにはあれ配ってる?」
「ああ、はい、桜子達が作って、いつでも飲めるようにと置いてありますよ。麦茶と甘酒と梅干し」
「みんなに、喉が渇く前に必ず飲むように言ってね」
「それも大丈夫です。殿様が私達の体まで気遣ってくれるって喜んでいますよ」
「なら、良いけど、暑さからかかる熱中症って本当危険な病だから」
「えぇ、だから佳代殿も何やら作ってましたよ。塩と砂糖と柑橘の絞り汁を入れて」
「あぁ~経口保水液かな・・・・・・」
「先ほど味見しましたが、塩っ辛くて飲めた物ではありませんでした」
「うん、それが正常。あれをごくごく飲めるくらいだと体液が不足している証拠だから、もしそのような生徒や兵がいたらすぐに日陰で休ませて」
「はい、佳代殿が小滝達に指示していました」
「なら、大丈夫か。はぁ~ちょっと川に泳ぎに行こうかな・・・・・・」
「おやめください。護衛達が迷惑です」
「え~護衛居なくたって平和じゃん」
「・・・・・・身分を考えてください。義父様が亡くなった今、真琴様暗殺を企てる者もいるはず」
「はぁ~・・・・・・自由に川遊びも出来ないのか・・・・・・」
「川遊びいたしたかったら予定を組んでください。護衛を集め陣幕を張る手配をいたしますから」
「うっうん、天気次第だからなぁ・・・・・・あっ、袋田の滝で滝行なら護衛少なくて良いでしょ?」
「あんな水量で滝行など危険です。少し、大人しくしていてくださいっとに」
「ごめんごめんってそんなに怒らないでよ」
茶々に叱られてしまった。
はぁ~クーラー欲しいなぁ~・・・・・・。
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