モンスターと格闘してみるって!
ファンタジーにおいて、欠かせないのがモンスターの存在です。
ゴブリンのような人型のザコモンスターに始まり、オーガやトロールのような大きな人型、キマイラやグリフォンのような魔獣、イフリートやジンのような魔神(?)、そしてドラゴン……実にバリエーションに富んでますね。
さて、なろうの人気ジャンルに、「ファンタジー、異世界トリップ」があります。主人公が異世界に飛ばされて……なんて説明の必要もない、アレです。
しかし実際、チート能力がもらえればいいが、もしチート能力なしで異世界トリップした場合、どうすればいいのだろう……仮に明日トラックに轢かれ、異世界に転生したけどチートにしてもらえなかったらどうしよう……などと下らないことを考えることがありました。
もし私が異世界トリップしてチート能力もらえなかったら、頼りになるのはこの肉体のみ……果たして、私の格闘技テクニックでモンスターと闘えるのだろうか? というわけで、今回は異世界にトリップもしくは転生し、モンスターと素手で闘うことになった場合のシミュレーションをしてみます。決して某タレントのパクリではありません。しかし、某タレントのあのネタも、アン〇ャブルの柴〇のネタの……止めましょう。
では、妄想します。
私は異世界に行き、森を歩いています。すると、ファンタジーにおけるザコの定番、ゴブリン出現!
ゴブリンだったら秒殺でしょうね。負ける気はしません。体も小さく、頭も悪そうです。まあ、タックル喰らわして倒し、そして馬乗りになって上からパンチの雨! そしてパンチを嫌って背中を向けた時にバックチョーク(背後から首を絞める技です)で終了!
と思ったのですが、イラストなどで見ると、ゴブリンは背は低いものの、鋭い牙と鉤爪を持っているんですよ!
そうなると、組み技は危険ですね……チョーク系は首を絞めるのが前提ですが、噛みつかれては絞めようがないです。相手を絞め落とす前に、こちらの腕や足の肉を食いちぎられるのがオチです。関節技も密着しないとかかりませんが、密着=噛みつき、ひっかきの的になりますからね……。
そうなると、頼れるものは打撃です。ゴブリンは背も低く、顔も大きいです。となると……左ジャブで徹底的にアウトボクシング! 絶対に近寄らせません。ジャブを打ちまくり、弱ったところに右ストレートでとどめ! ストレート系の強みは遠くから攻撃できること!
と思ったのですが、ゴブリンのイラストを見ると……額が大きいですね。これは厄介です。額の骨は硬く、厚いですからね。素手で殴ると拳を痛める恐れがあります。
なら……蹴りで勝負してみます。前蹴りとローキックで、やはり遠くから攻撃、徹底的に痛めつけます。パンチよりも、更に遠くから攻撃! しかも、蹴りの威力はパンチより上です。ゴブリンをボコボコにして勝利! やはり打撃は強かった!
オレTUEEEE! なんだゴブリン余裕じゃん! 勝利の雄叫び! そして勝利のダンス……とここまで妄想しましたが、とんでもないことを忘れていました。恐ろしいことに気づいてしまいましたよ。
野生動物の強さを考慮していなかったのです。
野生のチンパンジーは、人一人くらい簡単に殺すことができる殺傷能力を持っています。体は小さいですが、はっきり言って殺し合いをやったら……私は勝てる気がしません。確かムツ〇ロウさんもチンパンジーの子供に襲われ、ケガさせられたような……すみません、これは記憶がさだかでないです。デマかもしれません。
いずれにせよ、ゴブリンは我々人類よりチンパンジーに近いのではないかと思われます。少なくとも、人間よりは野生味がありますね。オレたちの野生、見せてやるぜ! アグレッシブ・ビーストモード! てなノリで来られたら……生半可な格闘技術など、何の役にもたたないのではないかと思います。
てなわけで、異世界にトリップした私はチート能力をもらえず、ゴブリンに喰われてその生涯を終えるという、あまりに切ない結果が待っていました。
結論……やっぱ異世界には行かなくていいです。しかし、異世界に転生してゴブリンに喰われて死んだら、元の世界に戻れるかもしれないですね。となると……バカバカしくなってきたので、ここらで終わらせます。