第二話 其の三
其の二の続き。
雨宮先生こと、「私」は彼女「小野崎綾瀬」のクラスの担任だ
彼女は一日の時間を一人で過ごすことがほとんど多く、
クラスメイトと話している姿を見ることは滅多にない
私の方からも「クラスメイトに声をかけてみれば?」と助言はしているつもりだが、
彼女は何も反応せず、ただ黙っているだけだった。
休み時間に多くのクラスメイトがはしゃいでいる中、彼女の周りだけが異様に暗かった
「一体どうすれば…」と頭を抱えていた時、こんな噂が流れてきた
「『夕暮れ時、一号棟の階段からつながる屋上に行くと「ある少女」がいる』
その少女は本当に悩みを抱えて苦しんでいる人の前にしか現れない」と言う。
その噂を聞いた時、ハッとした
思い出した
あの冬での出来事を
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十年前、冬。
雨宮遥は苦しんでいた。
その年の春からクラスメイトからいじめられていて、いつも孤独だったのだ。
クスクス、ゲラゲラ。
口角を大きく開いた女子生徒たちが雨宮の腹を蹴る。
「お前、キモイんだよ」
「成績いいからって浮かれやがって」
「この前も私たちのことチクリやがって」
言葉が発せられるたびに殴られ、蹴られた
痛い、痛い
苦しい
辛い
もういや。
逃げたい。
「死にたい。」
彼女のことはだれも助けてくれなかった
先生は「無視すればいいじゃないか」と一括。
助け舟も出そうとしなかった
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(続く)
次回更新日 十二月十三日 0時0分




