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諱(いみな)は女たち(わたしたち)に相応(ふさわ)しい【佐和子覚醒前】

 この国のかつては、諱しか持ちえず世に出なかった女たちはたくさんいた。世に出なかった女たちは諱を繋ぐことで、いまの世にも生き永らえている。

 17才の女子高校生|山口佐和子《やまぐちさわこ》は、家に帰ると、ママから、青森に住んで来年100歳の曾祖父が亡くなったことを聞かされる。先にパパの運転する車で爺ぃじのコータローが青森に向かっていること、ふたりが着いたらいつわたしたちが向かうのか連絡が入ると告げられる。
「来週の日曜にはバレーの対抗試合が控えているのに」と、佐和子は言えない一言が前に出る。女子高だった時分から因縁の30対31の勝敗だから「絶対に、負けられない」と一丸でやってきた試合だから、来週の土曜には戻っているかの心配の方が勝っている。
 それなのに、青森までの8時間の車の中でおばあちゃんにみたいにお喋り好きなコータロー相手に辟易してるパパを気の毒に思っていたら、コータローがパパとママにするお喋りでしか知らない曾祖父が、車中のお喋りのボリュームがだんだん大きくなるに従い、シベリア抑留から引き揚げた若い時分まで遡って・・・・・・
 
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