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恋人に裏切られ番不信になった私の心を溶かして甘く抱きしめてくれたのは  作者: リーシャ


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27/40

27三度目の顔。ボロボロなだけで無事っぽい

 マリノはさらに知りたくない要素が増えて、余計に耳に入れるわけがない筈。


「せめて、連絡つけばいいけど」


「そんな便利なもんはないな」


「あればいいのにね」


 実母に確認を取ることも検討しなければ、いけないのかも。辛い記憶を呼び覚ますからできれば避けたい案件。

 便利なもので思いつくのは電話なんだけど、今のところ開発してはいるが何もできてはない。なかなかな曲者。青龍のジルステンに関しては待つしかなさげ。


 そう決まった。


「そんなぁ。ジルステン様になにかあったら」


「あったらって言うけどさ。やりにいくのはあっちで、どっちかというと、その人が起こすから止めようがないよね」


 もうおきてるに違いない。従者の男はトボトボと帰っていく。見送って扉を閉めた。祖国に連絡を入れるらしい。猛攻的な主で可哀想だったなぁ。


「なにかした方がいい?」


「手遅れだから無意味だろ?」


 ディアドアは言い切る。マリノも思い悩む風だったがどうにもできないことだからと、こちらへなにか相談することもなく、その日を終えた。

 ディアドアらは次の日も静観状態でぼんやりと、たわいのない会話をする。


「どうする?瀕死の状態で現れたら」


「仕方ないから、病院に担ぎ込んでやってもいい」


「優しいねえ」


「ふん。まぁな。ツガイの女相手に男気を見せた、見舞いってところだ」


「縁起悪い見舞いで、異世界らしい」


 三人でボソボソと話題を変えたりしてその日をまた終える。と、思っていたけど。真夜中にディアドアがファルミリアを起こした。


「ん。なぁに?」


「気配が薄くて分かりにくいが、外に一人、誰かいる」


「怖っ、誰かな」


「まぁ、見に行けば自ずとわかる。いくか?」


「うん。マリノは?」


「刺激が強い可能性もある。見た目をマシにしてから、目の前に突き出せばいい」


「りょーかい」


 二人してマリノを起こさないように、足音を立てず外へ行く。ドアを開けてソッと様子を窺う。木の幹にボヤァとした影が座り込んでいた。


「あー、瀕死っていうよりボロボロなだけで、そこまでじゃないかな」


「腐っても王族だから罪に問われるギリギリでやったのかもな?」


「うーん。そっかなぁ」


 二人で会話をしながら青龍のジルステンを迎えに行く。


「く……誰、だ」


 息が苦しそう。


「マリノと今住んでる。この家の持ち主だよ。とにかく今はウチに入って。マリノも心配してるから」


「気を使うな。私は、私は、ただ番を見に来た、だけで」


 対面して話し合った頃よりも、だいぶ傲慢さが抜け落ちた顔つきだ。うーむ、これならいけるかも。ディアドアと共に男の両脇を持ち上げて、強引に家の中へ迎えた。


「や、やめろ。会うわけには。これ以上嫌われたくない。嫌われたくない。やめろ」


「おわ。番のために実父に挑んでいったのに。番に会うのは無理だから、会いたくないって言い出すとは、予想外。もっと全面的に武勇伝引っ提げて、感謝させてものにするかと思ってた」


「おい。番をなんだと思ってるんだ。それはおれのことも含んでるのか?」


「含んでないよ。私の思ってるイメージだから」


「おれは別に、傲慢じゃなかっただろ」


 ディアドアが不満そうに言い出す。でも、初対面で結構そうなって当たり前な態度だったような。


「初めて会った時の言葉って、割とさぁ」


「あれは……浮かれてたからな」


「ほら、やっぱりー。浮かれたら、ふわふわになるんじゃん」


「頭の中って言いたいのか?おれだけじゃないだろ?こいつだって浮かれてた結果、つがいに拒否されたクチだ」


「ぐはっ、ち、違う!私は拒否されてなどないっ」


 ディアドアが余計なことを言うから足をバタつかせ出した。


「暴れるな」


「効果バツグンすぎて。効き目マシマシなこと言うからでしょ?」


「自業自得だろ」


 無理矢理部屋に連行。

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