21依頼人達。青龍族と運命が出会ったらしい
冒険者として活動しようかと、依頼を見ていると受付からディアドアとファルミリアに指名依頼をしたいと言われて、ディアドアも兼ねて説明をされる。
青龍族の青年が、ダンジョンに入りたいと言うので、護衛を望んでいるらしい。青龍族が多く棲む国の王弟の子供の一人らしいとか。
この国のダンジョンは高難易度だけど、許可を出したのだろうかと首を引く。
「命の保証の有無についての説明もされていて、青龍族の国の陛下からの認可もおりています」
死んでも責任を被せないという証明書。そういうことがあるから、特に王侯貴族らに許可を与えないのだが今回は向こうの国のトップから許可を得ているから許したのだそう。
それなら、ディアドアと受けると依頼を受理する。
「わかりました」
「受けよう」
「ありがとうございます」
ディアドアも、ファルミリアも実力者として有名で、指名依頼はよく来る。
「では」
さらなる説明の後に青龍族の青年と引き合わされる。
「よろしく頼む」
「はい」
挨拶を経て、ダンジョンに潜るとのことらしく他の冒険者もいるので、かなり資金を投入しているみたい。
「遅くなりました」
最後にきた女の子がここに来ると、お互い驚きの反応をしていた。
「な」
「……はぁ」
しかし、どうやら女の子は冷めた目で相手を見ていた。
「わたしの番!」
聞き覚えのあるセリフだなぁとチラッとディアドアを見てみると、彼は恥ずかしさと過去の黒歴史に震えていた。後々知ったのだが、ファルミリアに番だと話しかけてあしらった男はディアドアだったらしい。
「そうですね。それよりも話を進めてください」
「え?」
龍族の青年は相手の対応に戸惑う。
「だが、そんなことよりも今は出会えたのだぞ」
「私も私たちも、あなたの依頼を受けてきたのです。ダンジョンに早くいかないといけないですよね?」
そうして、女の子は周りを見ると、集まった人達もどうしたものかと龍族の男の子を見る。
「今日は中止にする」
「では、受付にどうぞ」
中止になっても依頼料は七割もらえる。
「待ってくれっ」
男がやり取りしている間に帰ろうとする女の子。
「はぁ。めんど」
などと、言い残してギルドから去る。言い残された言葉が気になり、彼女を追いかけたらディアドアも共にくる。
女の子は他の仕事をしようとしているのか、市場に行き店の人に話しかけているそれを見続けて、仕事を終わらせた彼女へ接触。
「すみません」
「はい」
「あの、今日の依頼で近くにいて聞いていたのですが」
「ああ。そうですか」
青龍族の子とは全然違う対応に、本来のこの子の性格なのだなと胸が痛む。かつての自分を思い出す。
彼女がこちらの顔になにか思ったのか、共に近くにある休憩ペースに行き、全員座る。
「私、青龍のハーフなんです」
その始まりは、嫌な予感をさせるには十分。
「母は昔青龍族の男と付き合っていて、私を妊娠していたので青龍の男が番と出会っても大丈夫だろうと二人で笑い合ってたんです。私が生まれて五年後に現れた番にころっといって妻と娘を捨てました」
「それなら、あの反応も当然ですね」
むしろ、よく依頼を受けようと思ったなと思ったが、依頼料がよかったのだと笑う。確かに金払いはよく、七割でも懐はホカホカ。
「本当はあんまり受けるつもりはなかったけれど。もう十年以上前だからと、母も父と再婚していたし。昔のことだと張り切っていたのですが。そんな私があの人の番だと聞いて、なんて皮肉なんだろうと自分のことながら、呆れてしまいました」
泣きそうに笑う少女。




