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[用語解説](順不同)

[共鳴吸収レゾナンス・アブソープション

 物質系がさまざまな準位にあるとき、その準位間に相当するエネルギーを外部から与えると、それを吸収し、高いエネルギー準位に移る現象。

[共鳴放射レゾナンス・ラジエーション

 原子があるエネルギー量子のスペクトル線を吸収して、それと等しいエネルギー量子の放射を行う現象。

[改訂版定常宇宙論」

 イタリアの天体物理学者 エリオ・デルフ Elyoh Derf によって提唱された宇宙理論。アインシュタインの宇宙方程式を時間による距離の関数とはみなさず、時間による質量の関数とみなすところから出発している。この理論では、時間を遡るほど原子の質量が大きくなり、それでハッブルの赤方変偏が説明される。

[時間風]

 デルフの改訂版宇宙論で、質量がゼロになる時間t=0の超平面が、時間の自然ゆらぎのため、その領域内部にもぐり込むために起こる現象のこと。解析接続を施したあとの関数でリーマン面を考えず、ある一枚のシートとして扱ったときのカットで類推される。時間三量子クロノトリオンの統計力学的挙動であり、その生成消滅の前後で物理量永遠エタニティーが保存される。

[時間三量子クロノトリオン

 三種の成分、過去(パースト、p)、未来(フューチャー、f)、一瞬現在(プレゼント・インスタントリィ、π=pi)とその反粒子(→永遠共役)の三種をとる重複組合せからなり、物理量永遠を担うエネルギー量子。質量はゼロ。また光子の縦波成分と共鳴するときは(→時間三量子共鳴クロノトリオン・レゾナンス)、核子の励起描像で捉えられる。

[永遠エタニティー

 実時空での観測不可能量を可観測にする演算子(→形而下演算子)存在の指標。時間三量子クロノトリオンの成分、過去、未来、一瞬現在で、それぞれ -2i、2i、1 の値を持つ。

[永遠空間エタニティ・スペース

 永遠が広義の核運動量となるように張られた虚数空間のこと。

[テンポブロッケン]

 時間風で永遠値を保存するために、ある時間特異点に対して対称の位置に同種の影が発生する現象のこと。例えば、時間風が過去からの風で吹きはじめると、その途中でテンポブロッケンが発生し、最終的に永遠値を1にするように振る舞う。逆も真。なお、その名称はドイツ・ブロッケン山の幽霊にちなんでいる。

 

[補遺]

 時間三量子クロノトリオンがそれ自身として運ぶエネルギーが、あるものではなく、空間そのものを励起させると考えるのが〈胎蔵界描像〉、そうではなく原子の電子や核子のようなものを仮想して、それを励起させると考えるのが〈金鋼界描像〉(このとき、時間三量子クロノトリオンは光子のように振る舞う)。そのどちらの描像を描くにせよ、時間三量子クロノトリオンが励起されたある準位から基底状態、または先の励起レベルよりも低い励起状態に戻るときに放出される――その準位間に相当する――エネルギーが実時空での超能力の発現となるのである。




 ※ 往年のハヤカワSFコンテストで初めて一次選考を通過した思い出深い作品(同じ内容の初校を手書きで送った前年は落選)。その後、数年間、他の作品も一次だけは通過するようになった。その後、ファンジン大賞で候補に挙がるも柴野卓美さんの反対で落選(後に関係者から聞いた話)。そのずっと後、知り合いのファンタジーが受賞している。

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