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おっぱいとしか喋れなくなった勇者に世界は救えるのか?  作者: らいとふっと


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21/89

まさかの、絶体絶命(魔王が)

 そして、ナリア達は遂にやって来た。


 そこは城の最上階にある広間。

 此処までの城内は廃墟の様になっていたが、この広間だけは荒れ果てる事もなく綺麗なままであった。

 奥に見える玉座からして、かつては皇帝が鎮座する間であったに違いない。


 この最上階に来るまでにも、アーク・デーモン、ヴァンパイア・ロードといった最強クラスの敵が行く手を遮ったが、やはりナリアによって瞬殺されていた。



「だ、誰も居ませんねぇ……?」


「まさか、ナリアさんの強さにビビって、流石の魔王も逃げちゃった……とか?」


 閑散とした広間を見渡しながら、ティアとサラが口を開いた。

 しかし肝心のナリアは何も言わず、玉座がある方に向けて歩みを進めて行く。



「隠れていないで、出て来ては如何ですか……?」


 凛としたナリアの声が広間に鳴り響いた、その瞬間。



 玉座の後ろから現れた気配。

 何者かが、段上の玉座から素早く駆け降りて来る!


 そして、ナリア達の目に映ったのは……。



「っサーセンしたぁーーーッ!!」


 そう叫びながらの、スライディング土下座……!

 床に頭を擦り付けて謝罪を行う、一人の男。



「貴方が……魔王なのかしら?」


 突然の土下座に驚きもせず、ナリアは土下座する男に向かって歩み続けながら訊ねる。



「ハイッ! 俺が……あ、自分が魔王っす! サーセンッ、ホントにサーセンッ!」


 自ら魔王と名乗った男は頭を上げる事もなく、そう答えた。



「あれが、魔王……なの? 何て言うか、普通の人みたい……」


「何だか魔王、ちょっとチャラい系だねぇ……」


「カッコ悪いですね……って、油断は禁物ですよ! ま、魔王なんですからっ!」


 魔王によるスライディング土下座を見て、ナリアの後ろに控える三人も思わず減らず口を叩いてしまう。



「では、この都を壊滅させたのも、貴方の仕業によるもの……で、間違いないのですね?」


 魔王の近くまで歩み寄ったナリアが、彼を見下ろす形となった。



「あ、えっと……サーセン! 何つーか、その……間接的に……つか、そんな感じで」


 土下座魔王の返答に、溜め息を()くナリア。



「とにかく、貴方を赦す訳には参りません。 聖女として……いいえ、人間として断罪します!」



「や、やっぱり殺されるんスか、俺……!」


「当然です」


「俺、もう何もしませんから……赦すって方向には……」


「有り得ません」


「マジっすか……!」


「はい」


 土下座魔王による懇願も、受け入れられる事はなく……ニッコリと微笑しながら、そう言い放つナリア。



「それでは、裁きを受けて頂きます」


「え、ちょい待っ……」


 有無を言わせず、唐突に始められた処刑の時間。



聖光の刻印(ライト・プレス)!」


「グ、グギャァァァーーーッ!」


 苦しみ、悶え始める魔王。

 その身体は聖なる光に包まれてゆく。



「直ぐに殺しては犠牲になった方々も浮かばれません。 じっくりと地獄に送って差し上げますわ」


「痛え痛え痛え痛えーーーッ!」


 こうして、一方的な嬲り殺しが始められたのである……。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新乙です。 相変わらずテンポが良いっすね! [一言] 勇者抜きのパーティーで魔王討伐すると、次代の魔王と側近化する呪いとか…… そんな事ふと思ってしまう程の快進撃、四天王枠が一人足りな…
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