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【未完】フェバル 〜剣聖プロトタイプ〜  作者: No.666 暴虐の納豆菌
第1章 《次元連結世界〝クルシュマナ〟》
7/15

第4話 うぇいとれすとは戦士である

いつのまにか、この小説の連載表記が『完結済』に変わってたので発見後あわてて編集しました。

yuukiさん、ご指摘ありがとうございます。


………終わりませんからね!?まだ、続きますから!?決して未完箱には入れませんから!!




「あ、このパフェください」


「パフェってなんですか?」




「オムライス一つで」


「ごめんなさい。卵は貴重で……」




「ハンバーグ」


「はい、獲って来ま「なにを!?」」


「お肉…………(´・×・`)」




「アイスクリーム頂戴」


「ああああああああ!!「うるせぇ!!」」


「I scream(私は叫ぶ)って言ったのに………」




これが私の現在の戦績である。セリフだけで分かると思うが、予想外にうぇいとれすは難しい。



「いや、あんた位だからね?こんなミスするの」


「私もこれは予想外だわ〜」



なん………だと……!?



「そこまで驚くか」


「メニュー暗記してないし〜(パフェとアイスクリームの件)、卵は別に貴重でも無いし〜(オムライスの件)、いきなり狩猟に行くし〜(ハンバーグの件)、かと思えばいきなり叫んで営業妨害するし〜(I screamの件)。ちょっと困っちゃうわ〜」


「め、めんぼくない………」


「ほんとよ」



見て分かると思うが、私は現在オーメス親子から説教中である。


言い訳させて貰うと、私は生涯剣しか扱った事も無ければ考えた事もないので、メニュー暗記とか無理くさい。

卵は故郷では一部の卵生獣が子孫を残す為の大事なものだったので獲る為には命懸けで襲ってくる親を迎え撃たなければならない。

そして、彼らの求める卵は鳥の卵だ。鳥といえば、マテリムジアイヤでは空の災害の様なモノも多く、その卵となれば実際至宝レベルの希少さのモノも少なくない。

肉(人間や獣)なら故郷でも何処にでも居たので、できるかもと思い、狩に行くと止められた。

アイスクリームの件はフェバルの翻訳された言葉を私が間違えただけである。あの変態フェバルが無駄に外国語とか教えやがったから………。

まぁ、今思うと翻訳に母国語以外が適用されるとは思えないので、これに関しては完全に私のミスだが………。



おっと、頭の中で言い訳していたら、いつのまにか結構な話を聞き流していた。あまり、不真面目なのは良くない。せめて最後の言葉くらいは聞いておこう。



「いい?接客業っていうのはねーーー戦場なのよ!」


「!!!?」



なん………だと……!?


接客業が、戦場?

ということは、今までの私がしていた事は………。


なんという、なんという甘えだ。おもてなしに戦場の価値観など不要と勝手に切り捨てていた私は馬鹿なのか?

他でもない、幼少の頃から接客業をしていたオーメス親子が言うのだから、その言葉を今更疑ったりしない。という事は、私は戦場に甘ったれた陽気な考えで挑んでいたのか!?

剣聖とまで呼ばれていながら、なんと甘い。

我が事ながら反吐が出そうだ。



「そ、その感じだと、一応わかってくれたみたいね」


「…………これからは、甘えない」


「その調子よ!さぁ行くわよ〜!」



ーーーそして、私は再度うぇいとれすという名の戦士の戦場に足を踏み入れた。




「あ、俺チーズケーキで!」


「金を出せ」


「ヒィィ!!!?」


「何抜刀してんの、エネミアちゃん!?」



戦場だと言ったからその通りに戦士として対応したのに、なんか怒られた。


その後、オーメス家では私の前で軽々しく戦場とか言ってはダメという取り決めがなされ、私は接客中の帯剣禁止が言い渡されたのであった。



解せぬ。



脳筋なエネミアちゃんの中の戦士=弱肉強食、適者生存の世界を生き抜いた猛者。

そして、マテリムジアイヤでは戦士同士の一対一の対話は抜刀から始まる。


こんなのを、一般人に求めるとかいう鬼畜。

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