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【未完】フェバル 〜剣聖プロトタイプ〜  作者: No.666 暴虐の納豆菌
第1章 《次元連結世界〝クルシュマナ〟》
5/15

第2話 ご飯は何より大事

投稿遅くなった。すまん。

言い訳はしない。ゲーム楽しかったです。


ついでに言うと、今回短いです。




「………で、貴女は誰なの?四界条約で神獣種は人界に立ち入りしない筈だけど?」



目の前の赤髪の少女が私に問いかけてくる。


しかいじょうやく?しんじゅうしゅ?

………何言ってるのか、全くわかんねー。


………えっ?現在の状況を説明しろ?結構、簡単な話だよ?



実は、私がご飯を拝借した森は彼女の家族の私有地だったらしくて、その私有地の資源を勝手に食べた不審者な私を彼女が問い詰めていると言う状況だ。



「………それにしても、私有地……なんて贅沢な響き」


「いや、確かに珍しいけど少ない訳じゃないし、そんな驚かなくても………いや、だから貴女誰なのって!」



なんだ何言ってんだコイツは。

こんな人ひとり遊んで暮らせる様な食べ物が豊富な私有地が少なくないとか、私をどうにかするつもりか!?



「………話を逸らしても無駄。………私有地の詳細求む」


「普通に逸らされてるじゃない!?………て言うかそもそも話逸らしてないし、貴女誰って言ってる方が本題だから!!」


「……往生際が悪い。ご飯よこせ」


「直球過ぎる!!貴女ほんと何なの!?」



なんか変な方向に話が飛んでる気がするが私は至って正気だ。だから飯をくれ。


…………はっ!いや、そうか!



「なんか嫌な予感が……って、何剣を構えてるの貴女は」


「弱肉強食。適者生存」



私とした事が豊富な資源(たべもの)を前に正気を失っていたらしい。

他人のものを奪うには同価値の等価交換か、死者から強奪するしかないというのは、常識だろうに。



「怖いから!その思想怖いから!」


「………問答無用!」



剣を構えて、走り出す。これでも剣聖。

弱肉強食の頂点に立った存在だ。こんな小娘程度っ!



「………むぎゃっ!」



ーーーしかし、私は剣を振り下ろそうとした重心の移動だけで簡単にすっ転び、地面に身体を盛大に打ち付けた。



「……えっ、弱っ。

結局、何がしたかったのよ貴女?そこまで強くもないのに弱肉強食とか言ってたし」



頭の上から赤髪の少女の呆れた声が虚しく響く。向こうも私のあまりの醜態に冷静さを取り戻した様だ。



「……弱体化、忘れてた。……不覚っ」

そして、屈辱っ!



そう言って、私の意識は飛んだ。


転んだ程度の衝撃で意識飛ばすとかどこまで弱体化したのだろうか?

とか、頭の片隅で考えながら私の視界は黒く塗りつぶされた。











◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇







視界が晴れる。


どうやらベットで寝かされている様だ。

羽毛布団とか高級なもの使った事ないけど、ベット自体は一度だけ剣聖の権限(というか、力で脅しただけ)で使った事があるからわかる。


なんか、フェバルになってから醜態しか晒してない気がするのだけど、考えたら泣きそうになるからやめよう。



それよりここは何処だろう。何処かの部屋のようだが随分綺麗だ。人の部屋とか、私の普通(もう、既に自分の常識で測れない事は承知している為『私の(・・)普通』らしい。そんな所は容量が良いのだ)では、ここまで綺麗じゃない。



取り敢えず、ベットから出て地に足をつける。

だが、直ぐによろけた。どうやら、気を失った時の衝撃が抜けてないようだ。


直ぐに、よろけてベットに倒れる。だが、お陰でどうやら今回は死んでない事がわかった。



フェバルになって初日で即死したし、私有地の食べ物を勝手に食った賊とか殺されても不思議じゃないと思うのだが、あの赤髪の少女は私を殺さなかったらしい。


もし、また死んでたら転んだ時の衝撃も無くなってた筈だ。死に至る程の致命傷を修復する程なのだから少しよろける程度なんとでもなるだろう。

そうなってないという事は、そもそも死んでないという事だ。


まだ、頭がクラクラするが、もう大丈夫だ。ちゃんと歩ける。


お尻に当たる素晴らしいもふもふ感は、物凄く名残惜しいが、何とかベットから出て部屋の唯一の出口ーー扉の前に立つ。


と、その瞬間に扉が開き、誰かが部屋に入ってくる。

咄嗟に構えるが背中に剣がない。オロオロしていると、扉が開き、その先から二十代後半に見える女性が現れた。



「あら、起きてたのね。ご飯あるけど、食べる?」


「たべるっ!!」



その時、私はある意味この世界に来て一番大きな声を出した。


ああ、勝手に私有地に入った賊を無償で泊めた挙句、ご飯までくれるとか貴女は女神ですか?


神は神でもあの魔神とは大違いだ。



『ちょっ!酷くない!?』



なんか聞こえた気がするが、無視してるんるん気分で私は一目であの少女の親類だとわかる赤髪の女性について行った。



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