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不協留学  作者: 玲於奈
76/146

神様の思し召し

なし

なんと神様は

粋なはからいを

するのであろう


その日の夜から

雪が降り始めた


スイスチームの

寮を出て

一人

とぼとぼと

寮に帰るとき


雪が静かに

降っていて

驚いた


そんなにボタボタとは

降っていない


地面も

うっすらと

積もる感じ


東京で

ちょっと

降っちゃったけど

電車止まりました

みたいな雪


そして

自分の寮に戻る


部屋の明かりはまったく

ついていない


今さらながら

どんなに

お酒を飲んで

遅く帰っても

そういえば

寮は開いていた


一度

車が通るゲートの

ところに

夜は守衛さんがいて

出入りを見張っていて

驚いた

だから

寮は施錠されないのか


今はただ

ひとりぼっちの

寮がさびしい


一人寝る


酔っぱらっていたので


カーテンを閉めずに

寝たらしい


すごく明るい


次の日は

おそろしく

晴れた


空の青い、そして、

どこまでも空気が

澄み渡った日だった


部屋の窓からは

外が

きらきら光り


向こうの山では

なんと

スキーをしていた


はじめてその山が

何か知ったが


大学の寮の広い

ただひたすらに

何もない

芝生。

道路をはさんで

敷地の向こうに


民間のスキー場が

あった。


年末にオープンできない時も

あるらしい


おめでとう。

オープン。


まさに、神様の思し召し。


小さい山だが

簡単なリフトだが


色とりどりの

蛍光色の

防寒着を着た子どもたちが

スキーをしている


まさか

自室からスキーを見るとは


それにしても

すばらしい

冬の1日


今日は夕方から

大学のある

小さな町の

フランス料理屋さんで

ディナーを食べる。






なし

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