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不協留学  作者: 玲於奈
66/146

コンビニ

なし

醤油はない。


したがないので

塩おむすびに

する


不器用な手で

おむすびを作る。

素手で握って気が付いた

熱い。


ほうほうの体で

おにぎりをさらに置く。


そうかラップを

使っていたのだ。

改めて日本での自然な動きを

思い出す。

大学の宿舎の台所には

そこらにラップがあった。

さて、ここにはあるのか。


そこらの引き出しを

勝手に開ける。

あった。

台所にサランラップは

あることはあったが


誰かのか

共有されているものか

まったくわからなかったが

今さら買いに行くことも

できるわけはなく。


この当時、

日本でない。異国の地で

セブンイレブンが

ローソンがあるわけはなく。


コンビニがないので

背に腹は代えられず

しまってあるラップを

勝手に使う


おにぎり作業再開後

気づく


日本のサランラップのように

さらさらしていなく

表面もべとべとしている


うまくいかない


勝手に使っておいて

さらに文句かよと

言われるかもしれないが

上手にできない


しかし

ただ素手で握るよりは

熱くないので

ラップを利用する。


慣れるまで多少おぼつかないが

しかたがなし。


遠く離れた異国、

大学宿舎の台所で

日本の科学技術の

素晴らしさを

改めて知る


もっと

サランラップを

輸出すればいいのに


日本の科学技術を世界に。

と叫びたい気持ちをおさえ

おむすびを作る。


塩むすびが並ぶ

どんどん並ぶ


途中から

調子にのってきた

ある分のお米をつかって

全部おにぎりにした


しかし

あるといっても

海苔は1パック


すべてのお米を

巻けるではなく


海苔をのこして

また、別の機会に

改めて食べるという

ゴールデンプランも

おもいつくが


勉強部屋兼寝室の

一部屋しかない

自室に

海苔だけあっても

しかたがないか


空調も暖房も

そして日当たりも

各段に改善したわが自室に

海苔を置いて

乾燥しないかという問題も

浮上する


ちなみに丘陵に

寮が段々に

上に向かうように立っている

私の宿舎は一番下。


一番下でこの眺め。

ということは上は

もっといい眺めなのでは、

ちなみに上層宿舎は

アメリカ、カナダ、フランス、

ノルウェーの学生たち。


むむ。

何かここに格差があるのか。


経済の格差。

肌の色の違い。なんだろう。


ちなみに

我々の宿舎は、

この後

エジプト人の団体。

私、日本人。

小学生の音楽学校。

そして、時々

人数の少ない。

2人などの時。


ノルウェーやフランスの人。


同じ高さの隣の宿舎は

スペイン棟。

スペインの人たちは

かなり集団でやってくる。


カトリックだからか。


おにぎりを握りながら

思いめぐらす。


この間5秒


つかれたので

作り途中では

あるが

一つ

なんとなく食べる。


海苔巻き


うまい


お米は日本米でないが

海苔の効果だ。


学食のコメではない。


ああ日本の味がする



なし

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