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不協留学  作者: 玲於奈
65/146

かつ丼一杯1800円

なし

留学したばかりのころ

どうしても

日本食が食べたくて


自炊した


しかし

日本のお米はない

結局は

細長いインディカ米の

ようなもので

代用することになる。


幸い

実家から

船便で海苔が

送られた


飛行機で日本から

こちらに来るとき

日本食が

食べられなくなると

考えたが

そんなに危機感はなく


まあ日本食材は

売ってるんじゃないか

とか

留学するんだから

イギリスの料理で

食べていこう

と漠然と考えていた


ところが

留学して

しばらくすると

無性に日本食

特に

ご飯が食べたくなってきた

毎日パンばかり。

あるいは、

慣れるかと思って

インディカ米などの

細長いごはんを

食べるも

しっくりこない。

ぱさぱさとして

おいしくないのだ


その頃は

留学して間もなく

大学の先生方のすすめも

あって

幅広いゾーンカードを

購入していた


バスや電車、地下鉄が

グラスゴーの中心街から

いくつかの円になり

ゾーンで

わかれている

私は

3ゾーンくらい

奮発して買ったので

グラスゴーの街を

うろつく。


大学の先生たちは

市内にあるたくさんの

美術館や博物館

公園や

名所を見てもらいたくて

すすめたんだろうが

まさか

日本米探しで

使われているとは

よもや

思わない。


しかしながら日本米は

なかなか

見当たらない


実はグラスゴーには

無印良品のお店が

あったのだが


そのお店を発見するのは

それからだいぶ後


さすがに

横浜市と同じくらいの

大きさの街

そこからたった1店舗の

お店を探すのは

至難の業か


そして

そのお店には

日本人女性が

勤めており

こちらの男性と

結婚していた


その出会いも

だいぶ後の話


日本食は

ロンドンもそうだが

当時すごく高価だった


少年週刊ジャンプですら

500円ちかく出さないと

買えず


はなから

漫画の定期購読はあきらめた

ロンドンから郵送される

高額のジャンプ

考えただけでも

想像を超える


さらに

ロンドンで

ちゃんとした日本料理のお店で

といっても

料亭とかではなく

普通の食堂で

かつ丼を頼むと

1800円くらい

とられる


それでも

本物の日本食を

食べられるならまだしも

ちょっと怪しいお店だと

日本人でない

パキスタン人や

インド人が日本食を

作っていて

見た目も味も怪しい


そして千円近くする


かなりの冒険だ


結局

お米は

あきらめ


宿舎の台所で

お米を煮る


なんとか失敗せずに

炊きあがり

海苔をまこうとして

気が付いた

醤油がない。


おお、なんたること

醤油があれば・・









なし

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