シャトー・ラフィット・ロートシルト
なし
ここはどこだ。
白い。
どうした、太陽。
昨日は何があった。
殺されて
あの世にきてしまったか。
わたしは
何なのか。
どうしたのか。
まったく
思い出せない。
そして
低い
ポンポンという音。
どこかに進んでいる。
頭上は
天然記念物の
小学校廊下のような
木の天井。
白い木。
そして
周りも白い。
乳白色で辺りは見えない。
時間もわからない。
やはり、あの世か。
目をつぶって
昨日を思い起こす。
昨日は何をしたのか。
どこに行ったのか。
思い出せない。
そして
寝ている場所は
かたい。
ここはどこか。
放置されたのか。
座席のようだ。
ゆっくり起き上がる。
起き上がっても
周りは白い。
船か。
昨日はどうした
思い起こす。
そうだ
誕生日。
お城の舞踏会。
お金持ちの集い。
飲みつけない
高級ワインを
たくさん飲んで。
飲まされて
ではなく
勝手に飲みました。
これは危険と
酔っぱらってきたので
泊まるところで
寝ようと思い
案内されたのが
アランさんの部屋で
痛快トーク。
おしゃべり。
そうだ
そして
あの写真。
物憂げな写真
駅の待合
微笑む彼女。
日本の私でも驚くような長い黒髪
いやそれは
私が長らく
日本のお米を食べていないのと
同様、こちらで
見慣れていなくて
久しぶりに見たからか
思いだす。
シャトー・ラフィット・ロートシルト
あれが痛飲。
なし




