城内
なし
「ハーイ。
僕の名前は、アラン。
キッチンにウオーターを
とりに行く途中だったんだ」
みたいなことを
私に伝える。
結局
もときた道をもどり
キッチンへついていく
玄関ホールから
1階をすすむ。
玄関から右へと行く。
広間が続く。
高さのある天井。
日本の家屋とはそもそもが違う。
というか西洋のお城なんて
人生で初めてはいったかもしれない。
調度品も年季が入っている。
何百年も前からあるのだろうか。
家具の一つ一つが
部屋に溶け込んでいる。
暖炉がある。
湖畔は寒いのか。どの部屋にもある。
肖像画もある。
この城の城主だったのか。
宗教画、風景画。
自然に飾られている。
どの部屋も同じに見えてきて
わけがわからない。
いくつも部屋を
通り過ぎ
迷子になりそう。
他の部屋と違う一回り大きな部屋に出る
その向こうに台所があるという。
大広間に隣接している
キッチンの設備。
大きな冷蔵庫。
中を開けると
なんとなく
自分のなわばりのように
食べ物が集まっている。
白い丸容器の
でかいペットボトル
牛乳。
まちがいそうになるのか
黒ペンで名前が書いてある。
グラスゴーからは遠い
1週間分を
買い置きしているようだ
必要な飲み物をとると
アランは戻る。
しかしながら
もう一度ここに
一人で来いと言われて
くることができるだろうか。
とにかく
広間をずっと突っ切ったように
思うが自信がない。
家で迷子になる。
想像ができない。
なし




