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不協留学  作者: 玲於奈
38/146

コンタクトレンズ

なし

「おまたせしましたあああ」


ジェームズボンドの

お国柄は知っている。


しかし

このオープンカーはすごい。


私は

車にまったく興味はないが


名車で

高級車だとすぐに

わかるが


車名はでてこない。


「きのう、会場に

 行ったさあ。」


「そしたら、

 今日はこれで迎えにいけってさあ。」


聞けば会場は

ロッホローモンド。


ハイランド方面。


なにもない。

丘。丘陵地帯。


大昔、氷が丘を

けずったという。


しかし、

この名車で


よくまあ。

時間をかけて私のために

来たもんだ。


今回に

とどまらず


スコットランド人の

マクガイヤーさんはとても親切。


そして紳士的。


日本にいる時も

そうだった。


こちらに

留学して

慣れない1か月を過ごし。


日常にちょっと慣れたなあ。


と思っていた矢先


宿舎の部屋に

備え付けの水道で

コンタクトレンズを

洗浄中に

流す。


栓などない。


コンタクトレンズの洗浄液を

今回の留学のために

山ほど買って

持参したというのに


泣くに泣けない。


売店のジョージや

私の担当教官。


語学学校のアナに

聞くも

詳しく説明できず

通じない。


しばらくしての

週末。


お休みで

わるいと思ったが

眼鏡も限界で


スコットランド人の

マクガイヤーさんに連絡。


なんと

予定を変更して

一緒にコンタクトレンズを

作りに

眼科行ってくれるという。


あとで

聞いたら

あまりに

悲しそうな声で

電話してきて


これは。

行かねばと

思ったそうだ。


午後の早い時間に

繁華街で

待ち合わせ

眼科に行く。


医者の問診を

日本語に通訳してくれ

コンタクトレンズが

作れることになった。


すばらしい。


なんと感謝していいか

わからない。

本当に親切。


本人曰く


「にほんで、たくさんの人に

 親切にしてもらった。」


「だ、か、ら、

 あなたに恩返しする。」


なぜ、私なのか

よくわからない。


一時期。

本当に親切で

かゆいところに手の届く

こまやかさで


もしかして

マクガイヤーさんは

ゲイ。


そう思っていたが

なんことはない。


みんなに親切。


彼を知る人に聞きまくるも

みんな

以降同音。


「いい人。」


という

美男子で独身で


そして

知らなかったが

彼の実家は名家で

裕福な実業家とのこと。


私のつたない英語力と

立ち飲みバーの

喧騒の中での

酔っぱらいの会話。



なし

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