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不協留学  作者: 玲於奈
34/146

山行

なし

1時間の山行が

とてつもなく長く感じられた

苦行。


特に山小屋近くの急こう配は

きつかった


ここをジョギングで行くのは

いくら舗装されている

道路で


いくら通行止めで

車がこないという

安心感があったとしても


つらかった。


下を向いて走った。


足があがらない。


しかし社長の言うとおり

ここはジョギングで

駆け抜けないと


どれだけの時間がかかるか

わからない


あとで聞けば

それはたかだが

8km


だったということだが


白樺の林をすすむ


沢筋を下る


「この時期に雪があるのは

 めずらしいね」


今日は山を歩くことを

教えられていたが


革靴だったら

マメだらけ

坂道の雪で滑りまくっていただろう


しばらく下りる

湯気がでている


湯温は熱いと社長が

足元をみながら教えてくれる


岩でかこまれた

風呂が目の前にある


誰もいない


平日の昼間


上と下に

浴槽の岩場がある


昔、ここに宿があったそうだ。


いまは、建物は何もない。


すのこがひいてある。


何もない


のざらしだ。


「熱かったら

 あのスノーダンプで

 雪を入れるんでしょうね」


雪山に赤い除雪道具がつきささっている。


何もない屋外で

はだかになることに抵抗を感じるが

社長は慣れた様子で

浴槽へ


「あちち、

 いつもは下の浴槽は

 ぬるいんだけど・・」


下の浴槽と

上の浴槽がわけられている岩山を登っていく


「ああ、よかった。

 こっちはぬるかった」


幸せそうな声が聞こえる。



なし

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