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不協留学  作者: 玲於奈
21/146

受験生

なし

私が留学した時


おとうとは


中学生だった


ましてや

受験生。

中3だった。



おとうとの

卒業式の日は

わたしは

外国にいた。


式には

出れず


べらんべえの

父も出るはずがなく


母が一人で

式に参列した。



中3の夏


おとうととは

あまり会えなかった


夏山に登っていた


しかも

北アルプスとかの

メジャーに

しておけば

よいものを


なにを

狂ったか


北海道の山々を

縦走


容姿は

汚く

まるで

ケモノのよう


フェリーで

やっと帰ってきた


そして

3日もしないうちに


成田から出国


おとうとに

なんのアドバイスも

してやれなかった


外国で

言葉になやみ

苦しんだ


その時

家族にいろいろな

想いを伝えようと

おもった


手紙。


はがきを

母やおとうとに書いた。


とくに

おとうとに

はがきをたくさん書いたと

記憶していた


4月に

おとうとからの

会社を辞めた

はがきがきてから


電話が

かかってきた


めずらしく

母からだった


会社をやめて

一時

実家に籍をうつしたこと


さまざまな

手続きをしに

かえったこと


そして

古い箪笥がある部屋の

たたみをはずして

フローリングにし

リフォームして


旅立っていたとのこと


正月に

祖母の箪笥を

どうにかしないと

家族で相談していたところ

だった


血は争えない


私が

好き勝手して


自己中心的に

出て行った


あの時と

同じだと思った


そして

母から小包が

届いた


中を開けると

私が

おとうとに送った


外国からの

絵葉書がでてきた


何十年かぶりの

対面となった






なし

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