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不協留学  作者: 玲於奈
132/146

ウエットスーツ

なし

続いて

えりこさんが

降りてくる


「なんもおぼえてないんだわ」


「おお、おまえは

 この場所すきだなあ。

 太陽、気に入られたな」


犬に気に入られてもと

思ったが

何も言わないでおく。


しかしながら

ただ、単に

定位置の近くに

ふとんがしかれただけで

あろう。


ふとんをあわてて

片付けて


ウエットスーツを

着ようとする


「はだかできろよ」


たくやさんが

怒ったように言う。


「はだかで」


またもたくやさんが

言うも。


「太陽、ジャージのまま

 着ないで

 裸できるんだわ。

 洗面所あそこだから

 使って」


なにもわからないので

えりこさんが

助け船。


たくやさんは

サーフィンともなると

流儀があるようだ。


しかたなく着替える。


着替えながら

前に行った

社員旅行を思い出す。


ラフティング。


今回のように

早朝、たたき起こされる。


前夜は飲み会。


首がくるしかった。


のどが苦しく。


それだけが

記憶に残っている。


今回もなんとか

ウエットスーツを着る。


赤ちゃんのまえかけの

ようなものがある。


「それも、前に

 かけるんだわ」


えりこさんがしてくれる。


なにはともあれ

スーツは着た。


たくやさんをさがすと

車の脇で

何かをしているのが

窓から見えた。


玄関から外に出て

手伝おうと

思った。


家の脇の

外の水道から

ポリタンクに水を汲んでいる。


ポリタンクもでかい。

20リットル。


30リットルあるか。


3つくらいの

ポリタンクを満タンにして

車につむ。


まったく意味がわからない。


後ろのハッチを開けると

ケースに入って

サーフボードが

2段ベッドのような棚に

きちんと並んでいる。


合点がいった。


サーフボードは長いので

この大きな車。


バンになるわけか。


ボードは、ご主人様を

待つかのように

きれいに置かれ


今かいまかと

出番を待っているよう。


整頓が行き届いていて

たくやさん、

とてもマメだと思った。


あるいは、道具を


大事にしているのか。


「オイっ。

 行くぞ。」


中のえりこさんに

声をかける。


ええ、もう行くんですか。


えりこさんが

あわてて出てきて

助手席に乗り込む。


あれっ。


わたしだけ

ウエットスーツを

着ているんですけど・・


さらに、えりこさんは

玄関にかぎを

かけずに

そのまま車に乗り込む。


乗り込んだと思ったら

バンはバックして

急発進した。


まだ、5時なんですけど。

そんなに

急ぐんですかい。

たくやさん。



なし

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