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不協留学  作者: 玲於奈
128/146

二酸化炭素

なし



虫たちは


二酸化炭素を

吐き出すものに


多く集まる。


どうしたって

いつ何時も

虫たちは

出現する。



山行の際、

登るとき、尾根道、

そして、

下るときに

繰り返し

雑談で

そういわれていたこと。


お約束ではないけれど


そうすると


毎回、ああやっぱりと

いう感じで


「はいはい、

 私たちが

 お酒を飲み過ぎました」


往年のコント世界


今考えれば

汗でもあったんだけど。



まあ、そう言われたら

とりあえず、

かならず

私とえりこさんが手を挙げる。


かつての

夏山では

こんなこともあった。



天空の山小屋。


前日まで続いた雨の山歩き


次の日の一転しての快晴。


大快晴。


ずっと雨に降り込められ


やっと見られた

お花畑。


そして、

足取りが軽くなっての

いつもより

軽快なコースタイム。


はやいテント場

野営宿泊地への到着。


そして、

荷物の整理と称して


しかるべくしての飲み会。


山小屋で15時からの

酒盛り。


そして、


むりやりもらった


日頃飲みなれない


バーボン祭り。


今までの疲れもあって


酔えること酔えること


痛飲。


声もうるさい。


そこを水をさす


誰かの

大御所へのご注進


私たち家来はお開きへ

向かう。

謝罪祭り。



いろんなことがあるもんだ


だから



「すごい、ブヨが

 いる」


えりこさんは焼肉を始める前に

そう何度も

言っていたが


羽音もまったくなく


気分爽快な

焼肉天国。


空が高いのは気のせいか。


北海道。


空気もさわやかな

気がしてくる。


焼肉の方は、


えりこさんも

本領発揮で

かいがいしく

たくやさんのお世話をする。


デジャブー


こういう風に

宮沢先輩にも


同じく

世話をやきながら

なんやかやを

していたなあ


口には出さず


心の中でつぶやく。


賢くなったものだ。



今も

たくやさん大好物の肉の

焼き方について


二人で論議している


丁々発止


なつかしい


こんな感じであった


「夫婦喧嘩は犬もくわない」


さらにの

デジャブー


おまけは

毎回のことながら

何もしゃべらない。


しゃべらなくとも

しばらくすると解決。


そんな繰り返し。


相手は変わっても


人の性格や雰囲気は

変わらないんだなあと

実感。


焼肉を見ながら

どんどん

たくやさんの

ウオッカペースに

巻き込まれていく


山に夕日が沈んでいく


早い時間から始めたので

だいぶ

酔っぱらってきた


そのうち

たくやさんの

昔の話になる。


えりこさんが


話自体がやばいから


もう、聞かない方がよい。


そう断言する。


何も聞いていないのだが。



「沈めてやる」


が決まり文句。


挨拶がわりの言葉かけ。


永遠のライバルたちとの

覇権争い。


そこにまつわる

あたたかい

コミュニケーション。


そういう感覚でいた。




いろいろとあったという。


今のたくやさんからは

想像できない。


さらに

酔って暴露されたこと。


自分

でえりこさんが

言ってしまったことだけど。



酔って電話してきた

えりこさん。


終わらない残業タイム中、

そんな話の断片を

聞いたような気がした。


「むむ」と


えりこさんの

結婚を心配した時も

この時だったが・・

なし

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