間に合わずジューンブライト
なし
オープンテラスは
非日常。
またもや
納期に追われる日々。
忙しすぎる。
自然と
声も荒げる。
こうではいけない。
怒ってもしょうがない。
忙しさのせいにするのか。
情けなし。
リーダーとして
そう思っていた。
怒るだけがすべてではない。
そんな中
部長の代理で無理やり
出された
異業種交流会。
ホテルでのパーティは
なじまない。
そう思う。
名刺を配り歩くのも・・・
渋顔の隣人。
聞けば、
大手学習塾の方ということ。
話をする
自分は
飲まなくてもいいが
なんとなく
サービスするのが
好きで
こまめについであげた
「あんさん、
ここに
学習塾で3つのクラスが
あります。
一つは、目標に向かって
みんなで協力するクラス。
二つめは、自分のことだけ
しているクラス。
三つめは、
恥ずかしながら
いじめのあるクラス、
あんさん
どのクラスが
一番伸びたと思います?」
酔うと、饒舌になるタイプか。
迷わず。2番目を告げる。
「残念」
「あんさんは、学習塾は
むりですたい」
「正解は、目標を
作って、みんなで目指すんです」
がーーーーん。
頭を打たれたよう。
今の自分やないけ。
あとで、知ることになるのだが
問題のある企業の
闇を切り取り
更生させる
期待のホープだそうだ。
部長は、出会いを
私に期待したのか。
そうだとしたら
自分でも
逆転ホームラン。
甲子園の土は拾いません。
残業の続く5月、6月。
毎晩入るメッセージ。
毎回一つなのが
こわい。
「夏休み、北海道に来い」
ピー
「札幌から
だいぶ離れた室蘭。」
「家を建てたんだわ」
ピー
「新しい旦那さんも
イケメンさ」
「日本神鉄よ。
サーフィンも
15年のキャリア。」
「だから、おまえも
習え」
ピー
「はい、きまり」
「くわしくは
あとで航空券送る」
ピー
しばらくして
片道だけの
航空券が
送られてくる
さすが
口約束を破る
私を見抜いている
「ジューンブライト
したかったのよ」
ピー
波乱の幕開け。
北海道で7月に何があるのか。
なし




