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「創世記」「建国記」より、一部抜粋
「
非存在が存在した
声があった
声は煌めき あるいは澱み
煌めきから熱と輝きが生まれた
澱みから滞りと流れが生まれた
そして その全てから二つの命が生まれた
始まりの 熱 と 輝き と 滞り と 流れ は一つの命と別離した
もう一つの命は それぞれと共にあった
こうして魔法が生まれた
」(創世記)
「
子守唄を聞いた王様が
一つの国を建てたのがきっかけだった
安らかなる眠りの国に
人々は安堵して住み始めた
そして 人は生きる場所を
自分の良いように作り変えて 住みよいようにした
王様は子守唄に身を焦がし
人々を 虞から守った
ああ王様よ 何と慈悲深い
虞を一身に受け 尚凛々しく民心を安んずる
」(建国記)