表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/97

第72話:「刃を研ぐ者たち」

残り4日――。


静まり返る第20班本部。

その一室で、隼風は葵生を呼び出していた。


「……見せたいものがある。新技だ」


そう言うと、隼風は手を軽く前に出し、風を一瞬だけ旋回させる。

だがその場では何も起きない。葵生は眉をひそめた。


「……今の、何?」


隼風は笑みを浮かべながら、その場から数歩歩いて元の位置に戻る。

そして――次の瞬間、


ドンッ!!


背後で突如として爆風が炸裂した。


「っ……!?」


爆風は的確に一点を狙ったもので、周囲に被害は出さない精密な範囲技だった。


「“風の罠”ってとこかな。風を“置く”んだ。一度通った場所に風を留めて、そこを誰かが通ると起動する。……その場にいる必要はない」


葵生は驚きに目を見張る。


「……遠隔発動? 今までの兄さんのスタイルとは違う……でも、使い方次第でとんでもない武器になる」


「そのつもりさ。もう、目の前で風をぶつけるだけじゃ足りないからな」



その頃、訓練スペースでは、夕音が黙々と動いていた。

その手には――今まで見たことのないナイフ。


「……装備、変えたの?」


近づいた千紗が問いかけると、夕音は無言で頷く。


「今回は“素早い敵”が相手になるかもしれない。近距離も、やれるように」


ナイフの柄を握る手はぶれない。

静かな彼女の中にも、確かな“戦意”が宿っていた。



一方――屋上では、陽が一人で訓練を重ねていた。


「……っ、はぁ……!」


彼女の身体から、ふわりと立ちのぼる炎。

次の瞬間、それが弾けるように周囲を包む。


「“炎守”……!」


陽の周囲に、火の壁が形成される。

それは攻撃にも防御にも応用できる、まさに“盾”のような炎。


「誰かを守るための力を、もっとつけたい。だから……私も、進化しなきゃ」


その瞳は、まっすぐに“決戦”を見据えていた。


刻一刻と近づく“その日”。


だが、第20班の仲間たちは、

確かに――それぞれの“武器”を、手にし始めていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ