表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/73

食堂1

「じゃ、そろそろお昼行こうか」古沢がそう声をかける。

 食堂にはすでに結構な人がいて、マキは古沢の隣、右側後方の席に座った。

 すでに坂下と本田は左後方の席についていてなにやら話し声が聞こえた。

 本田が坂下に問いかける。

 「概念の普遍性と音楽の普遍性はある点では対立したところがある。スコラ哲学者の用語を使えば、概念は事物以後の普遍であるけども、音楽は事物以前の普遍をあらわしているといえる」本田が言う。

 「杉原さんに聞かせたら面白そうな話ですね。杉原さんは病棟にいる間も暇を見つけては作詞活動をしている」坂下が返す。

 「坂下くんはなにか芸術活動をしないのかい?」

 「一応10年間小説を書いています。賞にも応募したことがあるんですが、箸にも棒にも掛かりません」

 へえ、とマキは思った。坂下さん小説書くんだ。どんな小説書いてるか見てみたいな。

 しかし、坂下を理解せんがためには、成功は彼の目的ではなく、彼の目的はその信念であるということをまた、マキは理解しなければならなかっただろう。彼は芸術を信じ、おのれの芸術を信じ、おのれ自身を信じ、しかも、あらゆる利害関係のみならずおのれの生命よりもさらにすぐれた現実に対するように、それを信じていたのだから。

 本田が問う。「自分がただの土塊であることに、恐怖を感じたりすることはあるのかい?」

 「私はただの土塊ですが、なかなか悪くない土塊です」坂下はそう言って笑った。「生意気なようですが、けっこう優秀な土塊と言ってもいいかもしれません。少なくともある種の能力には恵まれています。もちろん限定された能力ではありますが、能力であることに違いはありません。ですから生きているあいだは精一杯生きます。私にとって、恐怖や空虚さを感じないようにする最良の方法は、何よりも退屈をしないことなのです」

小6、中2、中3と同じクラスだったまぐろ兄弟が1196組のうちの13組に選ばれておもしろ荘に出演しました。同級生の活躍を見てるとこっちも気合が入りますね。さあ、元旦ゴルフいくぞ~。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ