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レインの異世界旅日記  作者: 成宮夏色
9/14

8,修行⑦

 そんな訳で私は毎日毎日家事をし続け、とうとう半年が経ちました。


それほどの長い時間が経っても、まだ師匠に稽古をつけてもらっていません。


そんな私はただいま洗濯物を干しています。


「ねえレイ。

私っていつこのオンボロ小屋から出られると思う?」


草むらに寝っ転がっているレイに尋ねます。


「さあな。

少なくとも、そうやって物干し竿に洗濯物干してる時点でダメなんじゃない?」


イラッ。


「でもさ、これって師匠がやらせたいだけじゃない?

なんで稽古をつけてくれないのかすら言ってくれないし。」


「……。」


無言。


いやなんか言ってくださいよ。


「はあー…。」


レイがため息をつきました。


「そんなに言うんだったら俺が話をつけてやるよ。」


「マジですか⁉︎」


「おう

だからだな…。」


赤面して、咳払いをひとつ。


…?


ピーン!


なるほど!


「今日のご飯はハンバーグですよ。」


ぱぁーっとレイの顔が明るくなりました。


こーゆーのは単純でかわいいんですけどね。


普段が生意気なんですよ。


「早く材料買ってこいよ。」


仏頂面になってしまいました。


そーゆうとこですよ!


「ほら早く行けよ、肉屋のおばちゃんが待ってるぞ?」


レイに急かされて、商店街に出てきました。


「よっ、レインちゃん!

今日はどうだい?

何を作る予定だい?」


「レインちゃん、このお魚はどう?」


「お、君はライラさんのとこの!

今日のおすすめはオレンジだよ!」


この村に来てから半年。


商店街の人たちとも大分馴染むことができました。


肉屋のおばさんと八百屋のおじさんに100リル(1リル=1円くらい)ずつおまけしてもらって、帰路につきました。


穏やかな時間が過ぎていきます。


視線を上げると、真っ赤な夕焼けがありました。

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