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7,修行⑥
夜になりました。
今日は私の得意料理のふわとろオムレツです。
「美味しいねー」
ライラさんが言います。
そう言ってもらえると、頑張った甲斐があるものです。
「ほんと、レインはいいお嫁さんになるよー」
そうでしょうそうでしょう。
いや。
いやいやいや。
なんで私剣豪のとこに来て家事全てから子守までやってるんですか?
はじめはこれも弟子がやるのかな…?
とか思ってましたが、一回も剣豪に剣も何も教わらないって変ですよね?
「いや、それも修行のうちだよ?」
心を読んだのか、レイが言ってきます。
「レイを起こした時、結構体力を使っただろ?
料理をつくる時も重いフライパンをもったり、筋肉を意外と使ったはずだ
レインみたいなヒョロっ子はまず基礎から身につけていかなくてはな!」
ライラさんも言います。
「…
なるほど!
私頑張ります、ライラさん!」
「おう、頑張れよレイン!」
「はい!」
「あと師匠って呼んでいいぞ!」
「はい師匠!」
師匠が私と同じくらいヒョロっ子であることと、師匠がやりたくない家事をやらされているのでは?と気づいたのはお皿を洗っている時でした。